あなたが名も無いアートイベントで目立つ方法
2010年代以降、日本全国各地で『アート』と銘打ったイベントが増加した。
集客できる、という認識が広まったからだろうか。
国や役所やスポンサーがお金を出しやすくなり、あるいはイベントに対して助成金が降りやすくなった。
これは我々作家にとってはとてもいいことだけど、もしあなたが20代30代の若手作家なら警告をしたい。
無名のアートイベントには気をつけろ。
なかなか展示する機会がない若い頃は、イベント参加に誘われたら嬉しいが、ギャラはもちろん経費すら出ないことが多い。
でも私は搬入経費掛からないから大丈夫、って思う人もいるかもしれないが、よく考えてみてほしい。
会場なりスペースなりを主催者が借りて、その経費は助成金だったり、国かスポンサーか分からないけどお金を引っ張ってきて行う。
そう、作家のあなたにお金が全く入らなくてもお金は動いてる。
もちろん主催者は自腹で払う訳はないし、ノーギャラで動くとは思えない。
つまり何が起きているかというと、作家にタダ働きをさせて主催者が私腹を肥やしているのだ。
これは私の勝手な想像ではない。
このようなアートイベントの主催者を私は二人は知っている。
もし作品の販売が起きたとき、マージンとるとか言い出したら殴った方がいいよ。笑
でも一応アート作品を見せる大事な発表の場所だから、悔しいが新作で望みたい場合もあると思う。
私も過去に無経費なのに場所がよかったばかりに、何十万円もかけて制作し、何人も人を雇って搬入したことがあった。
だがこの時私は結果的に50万円のプラスで終えることができた。
この話をしたいと思う。
この時のイベントは主催は怪しいおじさん一人で、全く融通が効かないし、話も聞かない。どんなコネがあったか分からないが、ある都市の重要文化財や世界遺産の施設の中で場所を選んで展示するという公募イベントだった。
期間も自由に選べたので、3日だけ保てるように作るみたいな人もいた。
私は世界遺産の施設で展示が決まった時点で、「これ、私の小遣いで作って見せるっておかしくない?」と思うようになった。
なのでスポンサーを募ることにした。
過去に作品を買ってくれたお客さんに頼んで、裕福な人を集めてもらいイベントの説明をして作品の小型模型を六桁くらいの額で購入してもらい、その代わり展示する場所にスポンサーの看板を出した。
これによって赤字を免れることができ、なおかつ目立つことができた。
作家もこのようなビジネスの視点を持つべきだし、周りを巻き込んで、応援してくれる人たちとwinwinになれる関係を築くことが、引いては自分の活動の発展にも大きな影響を及ぼす。
作家は今、稼げる時代。
アカデミックな美術教育のなかで刷り込まれた、お金や販売に対するアレルギーを治そう!
その刷り込みを外してマインドシフトした人から、お金が入り始めているからね。