小学校理科を指導要領から考える【毎週水曜日更新】

はじめに

 東京都葛飾区を中心に理科教育イベントを行っている筆者が小学校での
理科教育法や楽しく学ぶ方法を考え、とりあえず文章に起こしている記事です。読みづらい部分ばかりとは思いますが、発想の一つとしてお読みいただければ幸いです。
当記事、当シリーズは全文無料でお読みいただけます。
前回に引き続き実験方法の改良が難しい単元を扱っています。
前回→「燃焼の仕組み」https://note.com/katsushikakap/n/nda2f7935be89



1.「水溶液の性質」の概要

水溶液の性質について、溶けている物に着目して、それらによる水溶液の性質や働きの違いを多面的に調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
(ア) 水溶液には酸性、アルカリ性及び中性のものがあること。
(イ) 水溶液には気体が溶けているものがあること。
(ウ) 水溶液には金属を変化させるものがあること。
イ 水溶液の性質や働きについて追究する中で、溶けているものによる性質や働きの違いについて、より妥当な考えをつくりだし、表現すること。

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編

 実験が多くなりがちな単元です。というか、実験はやったほうが良いと思うのでどこで肩の力を抜けるかだと思います。

2.指示薬たちとどう仲よくするのか

 小学校の理科でリトマス紙とBTB、フェノールフタレイン、何をどう使い分けるのかすごい難しいと思います。
正直、教科書に縛られなければ「リトマス紙を使いましょう」という表記はないので、BTB溶液でレモン汁に塩水を足していく中和滴定みたいに遊ぶと面白いと思います。

3.気体が溶けた水溶液とは

 炭酸水を思い浮かべれば簡単かもしれません。が、それ以外の気体の溶けた水溶液って思いつきますか?いがいと難しいとおもうんですよ。
そこででてくるのが、一つ前につかった「石灰水」です。
あれは、水に二酸化炭素が溶けるために白く濁るわけです。結局、炭酸水だったかも。小学校ではハードルが高いですが、アンモニアの噴水なんてのも有名ですね。ミニサイズで安全に配慮した実験方法を検討中です。

4.金属と水溶液

 これが本当に難しい。なぜなら、水に溶ける金属を用意できないから。
そのために、小学校で扱う薬品の中でも危険度上位に来る塩酸を使用するわけですな。
この部分は本当に取り扱いが難しいと思います。
子ども達にやらせてあげたいところですが、結局は児童観によるかなと感じます。教員ができると思える余裕も必要です。
演示実験として、無理せず行うのも選択肢として取って置ければと思います。動画で見るよ5.できる事なら…

5.できる事なら…(まとめ)

 ここからの化学においてはとても大事な単元なので大切にしてほしい単元ではあります。これを読んでいる大人の方も結構楽しく覚えている単元ではないでしょうか。なので、実際に目の前で実験をみれるや、自分でやってみたという感覚を育みやすい単元だともおもうので
お酢や塩水、洗剤とかにリトマス紙をつけるだけでもよいので、実験をやらせてあげてください。

6.おわりに

 実験方法を考える記事のはずが全然考えませんでした。
とはいえ、水溶液の実験なんて「遊ぶか」「遊んだらやばいか」なので、
大人は難しいこと考えずに、できる範囲で楽しく「実験をした」という感覚を味わわせてあげられたら良いなと思います。

毎週水曜日更新予定、次回は7月31日更新!「指導要領第6学年 
てこの規則性」を考えていきたいと思います。
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