小学校理科を指導要領から考える【毎週水曜日更新】

はじめに

 東京都葛飾区を中心に理科教育イベントを行っている筆者が小学校での
理科教育法や楽しく学ぶ方法を考え、とりあえず文章に起こしている記事です。読みづらい部分ばかりとは思いますが、発想の一つとしてお読みいただければ幸いです。
当記事、当シリーズは全文無料でお読みいただけます。
前回に引き続き実験方法の改良が難しい単元を扱っています。
前回→「流れる水の働きと土地の変化」https://note.com/katsushikakap/n/n94bad447e9f3


1.「天気の変化」の概要

 天気の変化の仕方について、雲の様子を観測したり、映像などの気象情報を活用したりする中で、雲の量や動きに着目して、それらと天気の変化とを関連付けて調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
(ア) 天気の変化は、雲の量や動きと関係があること。
(イ) 天気の変化は、映像などの気象情報を用いて予想できること。
イ 天気の変化の仕方について追究する中で、天気の変化の仕方と雲の量や動きとの関係についての予想や仮説を基に、解決の方法を発想し、表現すること。

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編

(6)内容の「B生命・地球」の(4)のアの(イ)については、台風の進路による天気の変化や台風と降雨との関係及びそれに伴う自然災害についても触れること。

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編

 前回の単元と地続きなので比較的導入が簡単かと思います。

2.水と天気

 前単元のことと繋げるために、「水」の観点から天気の変化を考えてみると、空気中の水の量の違いであると説明できます。
シンプルに分ければ、晴れ、曇り、雨ですし、雲は水蒸気の塊であることも説明済みです。
 なので、「水の動き」とその水を動かす「力」について考えてみるのが良いでしょう。

3.「気象予報」を知る。

 昔、気象予報士の方にお話し伺った時に「予報を外した事は一度もありません。時間がずれただけです。」と言い切っていた姿を今も覚えています。
一見、「それは予報を外しているのでは?」と思うかもしれませんが、
「気象予報は数日程度の誤差しかない」というのが事実です。
そう思ったらすごくないですか。地震予測も何十年単位ですよ。
自然現象の予報はやはり難しい事ばかりにも関わらず、誤差数日。

それを可能にしているのが、雲や水蒸気を動かしている力の観測が出来ているからです。風の向き(風向)、風の力(風力)、空気の密度(気圧)そういったいくつもの情報を多くの場所でサンプリングすることで人の力では動かすことの出来ない大きな力を観測、予報しているわけです。

 学習教材として、朝のニュースで気象図を見てくるのも良いですし、
出来る事なら、新聞の気象図でパラパラめくれる教材があると分かりやすい教材になると思います。

4.おわりに

 まとめを作るほどの内容でもなかったのでこの程度です。
実験や実地調査みたいな事に手を付けるよりかは、単元のつながりを意識して、自然災害にも着目しながら調べ学習に振るのも良いと思います。

いつもあんまりちゃんとしたことを書いていませんが、
実験教材を考える隙がないと本当に書くことがないのが困りごとです。
ほんと筆休めとして、いつか誰かの気晴らしになれば幸いです。

毎週水曜日更新予定、次回は7月17日更新!「指導要領第6学年 
燃焼の仕組み」を考えていきたいと思います。
夏休み直前に持ってこいの内容をお届けできればと思います。
イベント等々毎週の様に行っていますのでご興味あればHPやXをご覧ください。
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