小学校理科を指導要領から考える【毎週水曜日更新】
はじめに
東京都葛飾区を中心に理科教育イベントを行っている筆者が小学校での
理科教育法を楽しく学ぶ方法を考え、とりあえず文章にしている記事です。読みづらい部分ばかりとは思いますが、発想の一つとしてお読みいただければ幸いです。当記事、当シリーズは全文無料でお読みいただけます。
前回→「金属、水、空気と温度」https://note.com/katsushikakap/n/nf50191fee218
1.「電流の働き」の概要
「電流の流れる向き」と「電子の進む向き」が逆になるのやめません?
と思ってしまうのが嫌な所です。
というわけで、引用した部分から
「電流」「回路」を利用して、比較実験を行って結果を観察する事がわかります。また、指導要領には豆電球、発光ダイオード、モーターを使用し観察する事が挙げられています。
2.「電流の流れる向き」と「電子の進む向き」の違い
第4学年の学びとしては必要のない事ですが、後に頭の中で
こんがらがってしまう人もいると思うので簡単にまとめておきましょう。
「電流の流れる向き」は+から-です。
高いところから低いところに流れるイメージです。それこそ、この利点は水や空気なども高いところから低いところに向かってエネルギーが減少していく説明が出来ることです。
前回の「温度の変化」につなげて熱もエネルギーだと説明することも
可能です。
「電子の進む向き」は-から+です。
電子は-のエネルギーを持っている子たちのことです。
道を進んでいる時に-のエネルギーを使ってしまい、エネルギーがなくなったから最終的に+になるわけです。
ちなみに「進む向き」と書いているのは、個人的な思いですが-をちゃんと「粒」として理解しておきたいからです。「流れる」でももちろん間違いありません。
上記のことからも電流計は回路のどこに設置しても良いという話になる
わけです。また、2つの向きを使い分けている理由は
「慣習で更新する理由もないから」らしいですよ。
上から下っていう他との結びつきは良いですけど、どうなんでしょうね。
3.「電流の働き」を考える
本単元については、基本的にどの学校でも実験を実際に行えていると
思います。キット一つで済みますし、危ない事も基本的にはありません。
出来ることならアルミホイルと工作用紙を使って、自分で回路を作ってみる活動をしてみると学習の広がりが出来ると思います。特に「スイッチ」を考える良い機会になるのではないでしょうか。
完全に趣味の世界かもしれませんが住宅に使われる「3路スイッチ」とか
作ってみると生活に使われている回路を考える良い機会になるかも
しれません。
また、直列つなぎと並列つなぎについての仮説を立てる際に、電池を用いた生活用品(?)があるとよいと思います。
懐中電灯、防災ラジオ、リモコン、ミニ四駆etc…
大人側が理解しているなら、「電池が2つ連なっていて直列つなぎに見えるけど、回路的に並列つなぎ」、その逆パターンがあっても
良いかもしれません。
「なぜこれは直列つなぎなのか」「なぜこれが並列つなぎなのか」を
理由付けできるようになる学習になるはずです。
4.「電流の働き」のまとめ
1.工作用紙とアルミホイルで回路を作ってみる。
2.予想するときに実際の電気を使って動く物を観察する。
この2点がより深く、広くつながる学習になるのではないかと思います。
先に述べた通り、キットもあり実験することに苦労の少ない単元だとおもいます。なので、何を使用すれば分り易く理解できるのかを子どもたちを
見ながら考えて頂ければと思います。
おわりに
電気はもう必要不可欠なエネルギーです。だからこそ、教材になるものは生活に溢れています。電気が何を可能にし、何を過去の物に変えたのかそんな人類の歴史も考えてしまえるような考察まで出来たらすごいと思います。
自分自身、回路の実験の際はそういったニュアンスの言葉で終わる様にしています。小学校の理科の知識では穴だらけだからこそ、考える事を大切にしてあげたいですね。
毎週水曜日更新予定、次回は4月24日更新!「指導要領第4学年 人の体のつくりと運動」を考えていきたいと思います。
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