小学校理科を指導要領から考える【毎週水曜日更新】
はじめに
親子向けの理科実験教室を行っている著者が学校で習う理科教育について考えていく記事です。散文ですが、こんな事を考える人もいるんだと思って頂ければ幸いです。
前回「磁石の性質」→https://note.com/katsushikakap/n/n53c07229b3c3
1.「電気の通り道」概要
というわけで、回路の組み方の基礎を学習する単元であり、何を製作するのかが大事になりそうです。指導要領に「テスター」が候補として出てきたのはちょっと意外でしたが、確かに単元の目的を達成する為にも実験に広がりができるよい工作です。
2.「電気の通り道」について考える
学習手段として、回路を組む以外の方法が無いのでそれを最初に行う事にしましょう。乾電池を電源とするならば短時間ならショートしても大丈夫ですし、子ども達もなんとなく回路の形は作れてしまうのでは無いでしょうか。
回路の中にスイッチを組み込む事で、電気を通す為の条件が見えてくるはずです。その発想を利用して回路をテスターとして使えるようにしましょう。
テスターで電気を通すものを調べ学習する際の懸念点はシャープペンシルや鉛筆の芯に電気を流す事です。なので、先に見せてあげる事、危険な事がある事を示してあげるのが大事になります。子ども達自らが発見をして気づきを得ていくことが最大の学びになると私は思っていますが、危険な事を伝えてあげる事ができるのが大人の強みであり、責任の一つだと思います。
そんなわけで、
1、回路を組む
2、回路をテスターにして調べ学習を行う
を軸にして単元を進めていくのが良さそうです。
3.電子回路は渋滞した道路みたいな物って話
昔、電子の話しをして頂いた時に記憶に残ったので書き記しておきます。
その時は「回路の中をギュウギュウに詰められた亀が同じ方向に歩いている」という電子を亀に例えた説明を受けました。
大きな力を持った電子1個が回路内を流れるのではなく、小さな力が沢山、継続的に流れ続ける。という事を例え話でわかりやすくしてくれたのだと思います。
にしても、私の説明下手も相まって微妙にわかりづらいので、見出しの様に改変していきます。
豆電球と乾電池を繋いだ回路があります。豆電球を光らせるのは回路の中を流れる電子の力による物です。電子は乾電池のマイナスからプラスへ向かって流れていきます。電子は非常に小さく、力も弱いですが、回路内を常に満たせるだけの数があります。
回路を道路、電子を車と見立てた時に道路が車でスムーズに進めない状態です。
この道路から出る事のできる箇所が豆電球です。
車は全て道路を走りたいのですが、乾電池からどんどん新しい車が出てくるので道路に残れない車が豆電球出口から出ていく訳です。
書きましたけど、なんかより難しくなった気がしなくもないですね。
4.「電気の通り道」のまとめ
1、回路を組んで、電気が通る為の条件を知る。
2、回路をテスターにし、電気を通す物について調べ学習を行う。
特に大きく変更することもなく、まとめました。電気の流れる事を基礎に応用していく学びが多数あると思いますので、触りとしては十分かと思います。
5.おわりに
今回は主題に触れる部分が全く無かったのであっさり+余談でした。
準備や片付けを減らして、実験する事のハードルを下げる活動としても妥協点ではないかという感じです。次回から生物・観察系なのでより書く事がなくなっていきそうですがよりよい学習方法を探して、色々書いてみたいと思います。
毎週水曜日更新予定、次回は3月20日更新!「指導要領第3学年 身の回りの生物」を考えていきたいと思います。
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