大切な友を持つということ
今朝、なんだかボーっと考えていた。
今日は予定が入らなくて良かった。
数日前に友人に、「日曜は暇だから遊ぼう」と誘ったのだけれど、「用事がある」と断られた。その日曜と言うのが今日だった。
連絡を取った時は、その友人と無性に話したい気分だったのに、今朝は布団でゴロゴロしているうちに、何だかそんな気分ではないなと気が付いた。
原因は自分でも分かっている。
昨日は仕事で今週は1日しか休みが取れていない。最近そんな日が続いていて、疲れが取れていないこともある。
けれど、本当の要因はそこじゃない。
習慣で朝5時には目が覚めるのだけれど、それからの2度寝、起きてからのスマホゲーム、起きるまでに何だか疲れて布団の中でもぞもぞしているうちに8時過ぎ、ダメな休日を過ごして憂鬱になっている自分に嫌気がさす。
全てが悪循環で始まっている。だから、立て直す時間が必要だ。
今日は予定が入らなくて良かった。
それに何だか、会話する気すら、おきなかった。
でも今日は立て直すのが早かった。
そろそろ起きなきゃと思いつつも、起き上がる前に頭の中を整理する。
午前中にnoteをアップして、午後から読書をしよう。そんな風に一人の時間を過ごすのは久しぶりだった。
毎日noteを更新し始めてから、何だか落ち着かない日を過ごしていたけれど、今日は何故だろう……頭の整理をしているうちに、気持ちに余裕が出て来た。いつもは午前中に記事を書くことがひどく難しく感じるのに、今日は出来る気がした。きっと会話がなくても一人を楽しめる日なのだろう。
頭を整理したことで、少し違った風景が、まぶたの裏に浮かんだ。
それにやっぱり食事も大切で、食事のことを考えるとテンションが上がる。
いつも通り朝は食べない。昼は軽めにしたいから……やっぱり、蕎麦だな。昨晩は外食で、親が作ってくれていた豚汁に手を付けなかった。豚汁も蕎麦と一緒に食べよう。少し豪勢すぎるかな？ まぁ、日曜日だし、それぐらい許されるでしょう。
何だかワクワクしてきた。
末っ子だからか、一人遊びは得意だったりする。ジグソーパズルにイラストロジック、テレビゲーム、読書、たまには料理もする。一人の時間を大切に生きて来た。子供の頃から、兄と姉に干渉されない時間が貴重と言うことを知っていて、自分の世界に没頭できる間は、好きなことをしていた。何時間でも飽きずに。そんな過去の記憶を遡りながら、布団を出た。
顔を洗って自室に戻ると、友人から連絡が来ていた。
予定がなくなったから、ご飯に行きましょう。
断ろうかと思った。他の友人だったら即座に断っていただろう。
今日は話す気分じゃないんだ。もしくは、用事が出来たとでも言っていたかもしれない。
でも、葛藤していた。この友人なら……。
まだ出逢って間もない友人なのだ。私の場合、出逢ってから仲良くなるまでの時間はあまり関係ない。もちろん長く付き合っている方が気が楽なことも多いけれど、でも、気の合う友人が見つかれば、出逢ってからの時間関係なく、一緒にいられてしまう。
でも、この友人の場合はどうだろう……今日は会っても話せない気もするのだ。
でも、この友人と一緒にいると、心地よい時間が流れることは知っている。そんな時間が、今日と言う日を癒してくれる、そんな気もしてきたのだ。
今日はなんだか気分がコロコロ変わるなと、そんな自分にも少し驚いている。
でもやっぱり、今日は会っても話せないだろうな。
この友人なら素直に、気分じゃないと、そう言っても理解してくれるはず。
でも、ふとある光景が脳裏に浮かんだ。
午後から読書をしようと想像していた時、良く行くカフェの光景が浮かんでいた。カフェでのんびり、読書を決め込もうと。
その風景に、私の横で本に目を走らせている友人を当てはめてみた。なんだか……すごくいい休日になる気がする。
無言で同じ空間で共に読書する風景、そんな選択肢が自分の中にあるなんて思ってもいなかった。
無言の読書会、誘ってみよう。それで断られたら仕方がない。嫌われるかもしれないけれど、今日は話す気分じゃないことを伝えてみよう。
でもその前に、この友人が読書をするのかは知らない。
読書ってするの？
前はしてたけどね。今は参考書が多い。
最近読んでないのか……それなら無理かなぁ。
無言の読書会なんてどう？ カフェに集合して。
面白そう！ 行く！
あぁ、だから好きだ。
ゆっくり過ごせる友人、久しぶりにそんな人に出逢った。今回なんて「無言」と言っているのに、会いに来てくれる。
人によっては、一緒にいる意味あるの？ と呆れられても仕方のない提案だ。一人でも出来るし、やるなら恋人とでもやれば？ とすげなく断られる程度のお誘い。
でも快く乗っかってくれる友人。
本屋さんに集合し、それぞれ買いたい本を買って、近くのカフェで読もうと、約束がまとまり、向こうも盛り上がっている様子だ。
社会人になると良い友に出逢う機会は少なくなる。
だから、こんな休日に付き合ってくれる友人を大切にしたい。
今日会うのはまだこれからだ。
でも、きっと今日もいい日になるだろう。