読書感想文「最高の体調」

精神的な体調は回復し、(仕事以外では)通常の日常を過ごせるようになってきたが、お腹中心に体調が優れないこと、あと今後同様のことが起こらないようにするために本書を手にとった。

本書における主張の根源は、人間という生き物は古代から数百万年かけて形成されており、農耕民化したのも1.2万年前ほど、近代化に至っては数千年、数百年という時間軸である。つまり、身体の仕組みはまだ原始的な狩猟民族時代の名残が強く、むしろほぼ変わっていないのため、文明による身体への刺激には対応できていないと考えるのが自然であるということである。

個人的にはなかなか説得力のある前提だと思う。

早速腸内細菌の重要性が説明され、その活性化を促すために現代人に足りていない「発酵食品」「食物繊維」の摂取が推奨されている。リストを見て驚いたが、僕自身は「発酵食品」については全く問題無いようだ。食物繊維も何だか過多な気がする。おならが止まらない。

自然と触れ合うこと、光をコントロールすること、この辺りは他の書籍にも書かれていた内容で改めて認識することができた。引っ越したら観葉植物置いてみようかな。

後半の「不安編」は読み応えがあった。

「不安」は今と将来との心理的距離感が開くことによって生まれる感情であり、これを抑えるためにはその距離感を縮めることが必要という主張である。遠い未来を見ることで目標が乱立し、それに向かうための価値観も多様化してしまう。これは明日を生きるために生きていた古代人には無い思考であり、つまり本来、人間にとっては必要以上の思考というわけだ。

確かに、目の前のことに集中できていれば不安はないし、それが近ければ近いほど、やること、考えることは明確となり、自信を持つことができる。

仮に遠い未来を見定める場合は、自分の軸をはっきりした上で価値観を絞り込み、ブレない工夫、不安に陥らない道筋を立てることが対応策として考えられている。

仕事において、タスクを細分化し、その日やることを3つ程度に絞り込むこと(=価値観の絞り込みと同じ)で、作業意欲を高めることができる。これは僕も経験上すごく当てはまっており、ある意味ゲーム性を持たせた環境を意図的に作ることで、気持ちよく仕事を進めることができていました。

もっと自分を大切に、日々の活動をなぁなぁではなく意味を考えて、物理的な効率だけではなく、精神的な効率も考えていきたい。

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