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男性育児休業を約1年取得して感じたこと

勝田です。
昨年5月から取得していた育児休業期間が終了し、GW明けから職場復帰しました。
復帰と同時に新潟→東京に異動、業務も営業→営業企画・事業管理と変わり、また共働き2人育児開始でとにかく毎日バタバタと過ごしております。
それでも単身赴任ではなくなったので心の平和度は育休前より上がったかな?という感じです。

というわけで、今回はこれから産休・育休を取得しようか迷われている方(特に男性)の参考になればと思い、約1年間育児休業を取得して実際に感じたことをお伝えしていこうと思います。

■よかったこと

・家族との時間をたくさん持てた

なによりもこれに尽きるかなと思います。
私の場合、長男が1歳になる前に単身赴任となり、そこから約2年半(コロナ禍で在宅の期間もありましたが)週末だけしか家族と過ごせない状況でした。
なので、生まれてきた次男の成長を毎日感じられたことはもちろんですが、妻や長男ともゆっくり時間を過ごすことができたのがとても貴重な体験でした。
単身赴任でなくとも、仕事があるとつい平日は家族との時間を持てない(今まさにそんな感じ)ので、忙しい方こそ育児休業はいい機会になるのかなと思います。

・現職でのキャリアに焦りが無くなった

これは(タイミングよく)診断士資格を取得したことも関係あるかもしれませんが、現職の会社で10年強過ごしていると、”誰が最初に昇格した”とか”課長になった”といったことに無意味に焦る気持ちがありました。(自分が意識していなくても周りからそういう声が聞こえてくる環境なので、、、)
そういったところから一歩身を引いて過ごせたことで、キャリアは「会社から決められたルートを進み、外れたら周回遅れ」ということではなく、「ライフステージに合わせてデザインしていく」ことなのかな、と思えるようになりました。
少し話はそれますが、会社における人事制度や組織設計においても、ライフステージや個人の希望に応じてキャリアを描けるような形になっていけば離職率の高さを解消する一案になるのかもな、と考えました。(その分人事部門は大変そうですが、、、)

・平日に活動ができて会いたい人に会えた

家族の協力を得た上でですが、平日に本業以外の活動をすることができたので、「取材の学校」経由で機会を頂いたインタビュー記事執筆のため、憧れの人に会うことができました。

詳しくは以前の記事に書いていますが、実現できたのはやはり平日に動けたことが大きかったです。今後ももし機会が頂ければ本業との調整の上やりたいですね。

■分かったこと

・1人職場で抜けても何とかなる

私の担当業務は部署で私一人しかおらず、すぐには補充がないことはわかっていたので、出来るだけ早く会社には意向を伝え、引き継ぎの準備を進めました。
たまたま私の取得直前まで同じ部署の別品種担当の先輩が4ヶ月育休取得して、私自身も残される側の心構えを知ることができたので、準備をしっかり行おうと思えました。
受け止めてもらった職場の方々には負担をかけましたが、マニュアル化と人脈の引き続きをしっかりやったことで問題なく進められたと聞き、安心しました。
人材リソースの少ない中小企業において、育休を取得されたら困る、という認識もあるかと思いますが、早めの認識確認と業務のマニュアル化・見える化を日頃から進めておくことである程度はカバーできるのでは?と感じました。

・共働きのダブル育休であればお金は心配ない

今回妻と2人で約一年の休業を取得しましたが、前半2ヶ月くらいは溜まった有給休暇と福祉休暇だったので会社から、以降は育児休業給付金ということでハローワークから給付を頂き生活していました。
育児休業給付金については現在6か月までは給与の67%、以降は50%を大体2か月ごとに支給されます。社会保険料が免除されるので、実質80%くらい頂けたイメージでした。
(現在実質100%まで支給という議論も出ているようです。)

私の場合、単身赴任期間中は赴任先の生活費と自宅との往復移動費がかなり負担になっていたこともあり、実質手元に残るお金は変わらないくらいだったので、共働きであれば無駄遣いしなければお金の面は心配ないのかなと思います。
↓育休を取る前に安心するきっかけになったエミリーさんのブログ

・男性育休に関する企業側の整備はまだまだ道半ば

私の勤務先では数年前から男性育休に関して奨励する施策が進められてきていました。
しかしながら今回取得にあたって、私のケースが特殊だったようで、
・育休期間中の単身赴任手当の取扱い
・復帰とともに異動になった場合の転勤手当の取扱い
などについて人事部門で数週間協議があったようです。(問い合わせてから返事がなかなか来なかったので)
また、復職面談においては、母親側の社員のみ想定された質問(母体保護の観点のもの)を機会的に問われることもありました。
こればかりはケーススタディなのかもしれませんが、今後更に男性育休を普及させていく上で、企業側の準備ももっと整える必要がありそうだなと感じました。

・自由な時間は(無理をしないと)ほぼない

以前三木さんも輪ブログで書かれていますが、育児と家事を全てちゃんとやろうと思うと自由な時間はほとんどなかったです。
企業内チームの定例会もウェブで参加できたので助かりましたが、19時〜20時頃は寝かしつけタイムにかぶるのでうまく寝てくれないと参加できなかったり、妻にお願いして息子大騒ぎの中参加したりしていました。
育休中のリスキリング支援、なんて話もありましたが、そのためには家事支援サービスの利用支援とかが先にあったほうがいいのかなと思ったり。

・0歳育児はむしろ父親向き

元々長男の時にも一通りやってはいましたが、昼夜問わず3時間おきの授乳と寝かしつけ(長男を起こさないミッション付き)と、その合間での長男の世話や家事はまさに体力と気力の勝負でした。
産後(我が家は特に帝王切開だったこともあり)体力の回復が最優先ですし、出来ないことは何もない(授乳もミルクで出来る)ので、むしろ父親が率先してやるべきものだなと再認識しました。

・家のルールはわからないことだらけ

これは家庭によるのかもしれませんが、普段週末しか家事に手をつけない、または言われたことだけをやっていると、
・詰め替え用の洗剤やシャンプーの場所
・食洗機や洗濯のお作法(置き方、干し方、しまい方)
みたいなことが分からない(または妻と合わない)ことがよくありました。
一緒に暮らしていても気にしなければわかっていないことがたくさんあるもんだなあと気付かされました。(あるある、と思う世のお父さんはぜひ気にしてみてください)

・子どもを怒る気持ちもわかるようになった

単身赴任期間中は子どもに会える時間が短いこともあり、かわいいだけで妻が色々注意して怒っていても、「まあまあそんなに怒らなくても」と思っていました。
しかし、育休期間中長い時間子どもと過ごすようになると、イヤイヤ期真っ盛りということもあり、何度も注意してもやめなかったりするとつい怒ってしまっていました。
都度反省だなと思いつつ、これは単身赴任でなくとも子どもと触れ合う時間に偏りのある夫婦間でもありうる認識のズレだなと感じました。
(妻に話すと、やっとわかってくれたか、、という反応でした)
ちょっとずれますが、会社でも業務や部下との関係性の深さによって熱(時に厳しい言葉をぶつけたりすること)が異なり、側から見ているともっと冷静になればいいのに、と思うことがあるかなと思います。そんな時に当事者の立場も理解する歩み寄りが大事かなと考えました。

■今後の診断士活動にどう生かすか

無理矢理ですが、何かこの経験を診断士活動に生かせないか考えてみました。
例えば、
・中小企業における育児休業制度の整備支援(どんなことが困るか、あると嬉しいか)
・経験談を語ることで取る側、送り出す側の準備や心構えを伝える(人事部門の支援)
などが出来たら面白そうかなと。

また、自分としてはこの一年間本業を離れ、キャリアを見つめ直すいい機会にもなったので、今後も10年周期くらいで自身の立ち位置や今後を見直すためのサバティカル期間を取れたらいいな、なんて妄想しています。 

まとまりのない内容になりましたが、育児休業をしっかりとって本当によかったと思いますので、これから同じ境遇になる方は取得されることを強くお勧めします。仕事だけでは得られない充実感と気づきがあると思います。


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