私が愛用している振り飛車達

 私は主に①石田流三間飛車、②ノーマル三間飛車、③先手中飛車の3つを主力戦法としています。今回はそれぞれの戦法について、私が考えるメリットについて説明していきます。本記事はアマチュア初段の私の考えが主観的に述べられているため、正しいとは限らないので、あらかじめご了承下さい。

①石田流三間飛車

 ここでは、先手の時に▲7六歩△3四歩▲7五歩の出だしの戦法を総称して石田流三間飛車と呼ぶことにします。一番のメリットはズバリ、攻撃力が高く、振り飛車党の天敵である居飛車穴熊に互角以上に対抗できることです。穴熊に組まれる前に動くことができるし、穴熊に組まれたとしても、▲6五歩~▲7四歩と攻めることができる場合が多く、主導権を握りやすいのが特長です。また、相振り飛車の場合でも、基本的に角道を開けたまま戦うことができるので、攻めの主導権を握りやすいです。私はこの戦法を愛用して10年程経ちますが、攻め将棋の私にとっては一番の得意戦法です。実際、将棋ウォーズの得意戦法も「石田流」になっていることが多いです。

②ノーマル三間飛車

 石田流三間飛車に比べて攻撃力は落ちますが、居飛車急戦に対して強いのが一番のメリットだと思います。なぜ居飛車急戦に強いかというと、例えば相手が棒銀や斜め棒銀で来た場合、攻められる筋にあらかじめ飛車を振っているため、反撃しやすいからです。と言っても、この戦法をあまり指したことがない人には分からないかもしれませんが、私自身、対居飛車急戦には高い確率で序盤が良くなっています。また、近年アマチュアの間で流行っている嬉野流に対しても作戦勝ちしやすい点が挙げられます。これは私の持論ですが、「嬉野流にはノーマル三間飛車で十分」だと考えています。そもそも嬉野流というのは、玉をあまり囲わない状態で7筋(3筋)を攻めてきます。一方で、三間飛車はその筋に飛車がいます。つまり、嬉野流の攻めの反動を利用して、駒を捌いていけば、玉の堅い三間飛車側が自然と有利になるという理屈です。

③先手中飛車

 ここでは、▲7六歩△8四歩▲5六歩から5筋の位をとって、中飛車にする戦法を指します。この戦法のメリットは、持久戦に対して強い上に、居飛車急戦に対しても積極的に攻めることができる点です。なぜ持久戦に対して強いかというと、5筋の位をとっているため、手数が進んだときに大模様を張りやすいからです。大模様を張るとは、全体的に大駒を利かせ、金銀を玉の堅さよりも陣地取りに使うことです。居飛車穴熊に対しても、押しつぶす感じで攻略しやすいのが私の実感です。また、居飛車急戦に対しても機を見て▲5六歩から飛車と角に活を入れることで、攻めやすくなります。私は、先手中飛車を使い始めてから3、4年しか経ってませんが、石田流三間飛車と並んで、先手番のドル箱戦法です。

最後に・・・

 いかがでしたか?振り飛車を指したくなってきませんでしたか?

 振り飛車の魅力は、自分の指したい戦法を基本的にいつでも指せる点だと思います。相居飛車の場合、そうはいきませんよね。

 久保九段が王座挑戦を決めて、振り飛車の将棋がタイトル戦で見れるのは振り飛車党として本当に幸せです。藤井棋聖もたまには飛車振って欲しいなぁなんて思っています(笑)


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