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【読書感想文】辻村深月『琥珀の夏』

<ミライの学校>はどこで間違ったのか
最初からだったのか、泉の水を売り始めた時なのか
久乃を埋めた時には既に崩壊していたはずなのに…。

保育園児が園でお昼寝中に死亡
幼稚園児が通園バスに置き去りにされ
熱中症で死亡
最近起きた痛ましい事故が幾つも思い出される

子供を認可保育園、幼稚園に預ける事と
<ミライの学校>のような施設に預ける事
そこにはどれだけの差があるのだろう。
我が子を<ミライの学校>に預けた親には
親としての愛情も責任感も無かったのであろうか。

私にも子育ての後悔は沢山ある
それは今思えば、でもあるが…。
それは誰でも同じじゃないだろうか。

<ミライの学校>で一番真っ当だったのは
久乃だったのではないだろうか
抗議のやり方は間違っていたが
<ミライの学校>の中にいて、俯瞰で<学び舎>に<問答>に
違和感を感じ、窮屈な閉塞感を感じ、胡散臭さを
嗅ぎ取っていた。
久乃はミカが発見した時点ではまだ生きていたのでは
ないだろうか。

思うことは沢山ある

そして「ずっと、ほうっておいたくせに」と放った
ミカの言葉は
なぜか今も私の耳元で何度も繰り返される。


#読書の秋2022


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