凪良ゆう「流浪の月」
友達でもなく
恋人でもない
それぞれひとりで
けれどそれが互いを
とても近く感じさせている。
わたしは、これを、なんと呼べばいいのか
わからない。(本文より抜粋)
理解されにくい
二人にしか分からない
更紗と文の世界
本当は殻になんか
閉じこもってはいなかった。
文も更紗も
いつでも、誰にでも
手を差し出していたのに
私なら
その手を包んであげる事が
出来たのであろうか
分からない。
「生きていてもいいことない」
っていう二人に
そんなこと言うなよ。
くらいしか
言えないのかも知れない。