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東大前刺傷事件:なぜ医学部を目指すのか?

東京大学の前で受験生らが刺されるという
かなりショッキングな事件が起きました。

で、
もう一つ私の中で衝撃だったのが、
この逮捕された少年が通っている高校が、
私の母校だったこと。
(あくまでも報道の情報です)


この学校は、
確かに報道にあるとおり、
東大京大に多くの生徒が合格し、
中でも医学部の進学数が
異常に多い学校です。


この事件については
多くの方がネット上でコメントをしており、
私もいろいろ見させていただきました。

私もたくさん思うところはあり、
伝えたいこともたくさんあります。


そこでLinkedInでは、
私の伝えたいことを1つだけ、
この投稿で綴っておこうと思います。


それは、
「なぜ、医学部を目指すのか?」
ということです。


私や少年が通っていたこの学校は、
1学年あたりの生徒数が多い
こともあるのですが、
医学部進学数が異常に多いです。


ただ、実は校風自体はとても自由です。


学校全体で、
「お前ら医学部目指せよ!」みたいな
空気感は全くありませんでした。
(私が通っていた頃)


ただただ生徒が優秀で、

各自が、勝手に勉強し、
勝手に学力が高まり、
勝手に医学部に合格する。

という感じです。


医学部を目指すという空気は、
生徒間で作られています。

その空気の中で、
私も医学部を目指していました。


私の両親はどちらも地方公務員で、
医学部を目指せ的なことは
一言も言いませんでした。

でも私は、
「周りがなんとなく医学部を目指しているから
 俺も医学部を目指そう。」
という気持ちになりました。


ただ私の場合は、
途中で成績が落ち込み、
医学部を目指すことができなくなりました。

医学部の道を諦め、
別の道を探すことにしました。


もしそこまで成績が落ちなかったら、
私はそのまま医学部を目指していたかも
しれません。


今回の事件のコメントを見て、
結構多かった意見が、

「そもそもこんな奴に医者に
 なってほしくない。」

「頭が良い奴が医者になる
 日本のシステムがおかしい」

「本当に命を救いたい人が
 医者になってほしい」

というような、
”医学部を目指す動機”について。


ただ、私が思うのは、

「医学部を目指す動機」は、
そんなに重要なことなのか?

ということです。


「医者になって多くの命を救いたい!」
という素晴らしい志を持たないと、
医者を目指してはいけないのか?


もちろんこれが理想なのはわかります。

自分が患者の立場であれば、
そんなお医者さんに診てもらいたいです。


でも、まだまだ経験も知識も浅い
高校生の段階で、
そこまで芯が太く、強い志を持って
「仕事」を選択することができるのかな?って。


私たち大人でも、

「自分のやりたいことってなんだろう?」
「この仕事をずっと続けるのだろうか?」
「もっと好きなことをやりたい」

というような悩みを抱えている人は
いっぱいいますよね。


私も成績が良かった時期があるので、
「優等生」の気持ちはわかります。

彼らにとって勉強というのは、
自分の「得意分野」です。


その得意分野でどこまで行けるのか?

「上を目指したい」
「挑戦したい」
「本気で戦いたい」
という気持ちがあります。

これは、
サッカーに打ち込んだり、
音楽の才能を磨いたり、
仕事のプロジェクトに集中したり
するのと同じです。


医学部というのは、
「勉強」という分野の最高峰にあります。

なので、
医学部を目指す子たちにとっては、
その最高峰に「挑戦したい」
という動機も含まれているのです。


医者は、人の命を任される大切な仕事なので、
「不純な動機」でなってほしくない。
という気持ちもとてもわかります。

でも、
「高い目標に向かって挑戦したい」
という子どもの意思を尊重してあげるのも
とても大切だと思います。


これは、高校生の段階では、
不純な動機だとは私は思いません。


ただ、価値観や行動における
バランス調整は必要だと思います。

その役割を担うのが、
親や教師などの大人なわけです。


子どもの意思を尊重するのですが、

子どもの行動のその先に、
どのような明るい未来があり、
どのような弊害が考えられるのか。

きちんと大人が示しながら、
心のケアもしていかなければ
いけないと思います。


「なぜ、医学部を目指すのか?」
「なぜ、勉強をしなければいけないのか?」
「なぜ、仕事をしなければいけないのか?」

動機は人それぞれで、
どんな動機であれ、
自分と大切な人が幸せになれるような
行動をする。

子どもに対しては大人が見守り、
バランス調整していかなければいけない。


こんなとこですかね。

改めて自分の今の仕事も、
頑張らなきゃなと思いました。

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