子供をひとくくりにするのは危険⁉︎
少子化、少子化と
叫ばれて久しいが、
複数の子供を
育てている家庭も、
少なくないだろう。
ボクも兄とボクの
2人兄弟の家庭で
育ったのだが、
家庭の中で、
それぞれの人格や個性が
尊重されたとは
感じていない。
それは、
親が、
複数の子供を
ひとくくりに
「我が子」、「ウチの子」
と捉えていた事の結果である
とボクは考えている。
人格や個性を尊重されず、
親の持つ一つの価値観を
押し付けられた結果、
何が起こるのか?
そう、
愛着の形成が上手くいかず、
愛着に傷を抱えたまま
育ってしまう事になる。
そして、
愛着障害になった人は、
自己肯定感が低い、
主体性がない、
人間関係の構築に難がある、
等々の特徴に苦しむだけでなく、
精神疾患を患うリスクが
高くなる。
端的に言えば、
生きづらい、
幸せを感じられない
人間になってしまうのだ。
では、
子供をひとくくりにし、
親の価値観を押し付けるのを
やめた後、
一体何をどうしていけば良いのか?
答えは単純明快だ。
ひとくくりにするのをやめ、
自分の価値観を押し付けず、
それぞれの子供の人格、個性を尊重し、
その子の自発的な活動や、
好奇心を認め、見守り、褒める事だ。
そして、
兄弟・姉妹間で、
能力を決して比較しない事。
得意な事は、
ただの特徴の一つであり、
不得意な事もまた
ただの特徴の一つでしかない。
そこに優劣はなく、
同列のただの「特徴」だ。
その得意・不得意の
様々な特徴が集合したもの、
それが人格であり、
個性と言えるだろう。
以前、
子連れ同士の再婚家庭で、
母親がどのようにして
それぞれの子供に向き合っているのかを
取材したテレビ番組を
視た事があった。
その母親は、
自分の娘(小3位)も、
夫の娘(同じく小3位)も、
それぞれ我慢する事なく、
どちらかを贔屓する事もなく、
愛されていると思える環境づくりに
励んでいた。
その方策の一つとして、
彼女が編み出したのは、
普段は皆で就寝するのだが、
週に一度、
それぞれの娘が、
お母さんと2人っきりで
寝る事ができる日を作る、
というものだった。
子供にとって、
環境が変わる事は、
とても大きなストレスを
抱える要因となり得る。
一人親家庭だった
二つの家族が、
一つ屋根の下で
暮らし始める事は、
どんなに仲がよくても、
非常に大きなストレスとなる。
しかし、
この方策によって、
二人の子供の心は安定し、
家庭は円滑に回っているのだという。
ここで、
子供の心に、
何が起こったのかを
考えていこう。
彼女達は、
母親を独占できる時間を
持つ事によって、
私達夫婦の子供達、
我が家の子供達、
とひとくくりにされず、
それぞれが個として
見てもらえている、
愛されていると
実感を得る事ができたのだ。
この母親が行ったのは、
正にそれぞれの人格、個性を
尊重するという行為であり、
結果として
それが子供の愛着を満たし、
安定させる事になった
良策であると言える。
一人っ子であっても、
兄弟・姉妹であっても、
子供の人格を尊重しなければ
ならない事は変わらないが、
子供が複数いる家庭で、
子供の人格が尊重されにくい事を、
ボクは身をもって感じている。
子供を複数もつ方は、
気をつけてみてほしいと思う。
今日はこの辺で。
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