大人な子供

子供はどうあるべきか?

子供とは何か?
大人とは何なのか?



子育てのなかで、
子供を早く大人に
すべきか否かについてを
考えていきたいと思う。



まず、
子供が子供である事、
子供らしくいられる事とは
どういう状態なのか?


子供の世界の中では、
大人の世界のルールは無い。


子供は興味をひくもの、
楽しい事だけに熱中し、
時間を忘れる。

ただただ自分の世界の中だけで
生きている。


保育園・幼稚園、
小学校に進むにつれ、
集団の中での自分、
社会のルールを
少しずつ学んでいく。



社会のルールを学べば、
大人と一緒じゃないか!
と思われるかもしれないが、
決定的に違う事が一つある。


それは、
金の為に働いているか否かだ。


子供は基本、
金の為には働かない。


子供の仕事は、
自分の世界を広げる、
又は深める事であり、
金の為にするものではない。


そこには、
働かなければ食っていけない、
家族を養えないといった
責任は生じない。

純粋な興味、
純粋な関心によって
動いている。


大人のルールで 
生きていない子供が、
大人がいて、
大人のルールで回している
社会に混じった時に
起こる事は、
軋轢と衝突で、
そこに大人と子供という
力関係が加われば、
支配体制が確立される。




今度は、
大人な子供について
考えていきたい。


大人な子供とは、
端的に言えば、
大人のルールを理解し、
大人のルールを持った子供
という事になるだろう。


大人から見れば、
大人のルールに
合わせてくれる子供と
社会を形成し、回していく事は、
非常にスムーズに行える為、
好ましいだろう。


しかし、
問題もある。

大人のルールを持った子供は、
本来の子供らしさを押し殺して
しまっている。

その為、
潜在的な苦しみを
抱えている可能性がある。


では何故、
大人な子供が
できてしまうのか?


子供は、
親をよく観察している。

それ故、
親が自分に何を求めているのかを
知っているのだ。


つまり、
親に愛されたいから、
親の求める自分を
演じている
という事になる。


愛着形成が上手くいかない
可能性をはらんだこの状態は、
出来るだけ早く
解消した方が良い。


早ければ早いほど、
取り戻すのは容易になり、

遅ければ遅いほど、
取り戻すのは困難となる。




大人のルールを持たない子供と
社会を構成し回していくのは大変だ。


かと言って、
大人のルールを押し付ける、
又は忖度させれば、
子供の心に問題を生じさせる
危険性が増す。


では、
どうしたら良いのか?


それは、
家族の中、又は集団の中で、
大人が支配者であり、
子供は被支配者である、
という認識を捨てる事だ。


大人も子供も対等である
という前提で、
集団を組織していくとよい。


頭ごなしに否定したり、
こうしろ、ああしろと命令したり、
忖度を生む無言の圧力をやめ、
子供の気持ちを引き出し、
一緒にルールを決める事が必要だ。


その上で、
子供は子供として、
甘えられる環境作りも
重要になる。


一個人として尊重される事と、
子供として甘えられる事、
この相反する二つの事が
子供の愛着を満たし、
自己肯定感を育む為には必須だと
ボクは考えている。


今日はこの辺で。



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