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ヒロシマ原爆の詩

大切なひとを一瞬にして失った

病や災害ではない

人と人との争いの果てに生まれた
1つの原子爆弾で

御国のためにと
父は戦場を駆けて消えていった
母は妹を守ろうと抱きしめて
爛れた人だったものになった
母に守られたはずの妹は
母乳を求めで抱えて歩いたけれど
気づけば私の背から母の元へ行ってしまった

残された私は
刺さったガラスの痛みをこらえて
妹を助けようと必死だったのに
もういないことに絶望して避難所で一人
動けないでいた

あれから78年
新しい大切な人に囲まれて
私は眠っている

あの日母と妹と聞いたセミの声と
平和を祈る鐘の音を聞きながら

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