また、同じ夢を見ていた
本について
読んだ本
上記にある通り、「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」の著者が書いた作品です。「「やり直したい」ことがある、“今”がうまくいかない全ての人たちに送る物語」とありますが、まさしく自分にピッタリの本でした。
読もうと思った理由
実際の投稿を見失ってしまったんですが、インスタでフォローしている読書系インフルエンサーの方が紹介しており、気になったので読んでみました。
「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」は映画も見ましたし、原作も読んだことがあります。そんな著者が書いた作品なので気になり、すぐにポチりました。
感想
「幸せとは」に対する答えがでた
主人公とアバズレさんの会話の中で出てくる一節で、アバズレさんにとっての「幸せとは?」に対する答えです。他にも主人公や南さん、おばあちゃん、それぞれがそれぞれの答えをもち、物語を通じて教えてくれるのですが、僕にはアバズレさんの答えが最もしっくりきました。そして、自分にとっての「幸せとは」の答えだと思いました。
ぼくがストレスを感じているときの大半は「自分が他人からどう思われているか」を考えすぎているときです。そんなときはこの言葉を思い出して「あ、いま自分のことを考えすぎていて、誰かのことを真剣に考えられてないな。いま幸せじゃない。切り替えてこう!」と思えるようになりました。
ここ数週間、仕事が思ったように進められず、とても苦しい時期がありました。そのときこの言葉を思い出して、「自分のことを考えすぎである」という状態を俯瞰して認識することができました。そして、別のことに取り組んだり誰かと一緒にボルダリングをしたりして、気持ちを少しもちなおせた気がします。
人それぞれの戦い方がある
クラスメイトにいじめられてるのにやり返さない「桐生くん」との接し方について、アバズレさんが主人公に諭している一節です。
僕は小さい頃、いじめられていた経験があります。いまでも思い出すと腹が立ちますし、一生顔を合わせたくないし、心の中では、いじめた人たちのことは一生見下しています。
小さいコミュニティでしかイキがれない彼らとは違い、地元を離れてもっと広い世界を経験し、彼らを心中で常に見下し、彼らよりも幸せになる。それが僕にとっての戦い方だったんだと、この一節を通じて気づくことができました。
また、本筋とは異なりますが、日々の仕事においても業務の進め方は人それぞれで自分の進め方が必ずとも正解ではない。それぞれの進め方があるのだ。と気付かされました。
人生には幸せな時間がいっぱい詰まっている
主人公と会話をする中で、アバズレさん自身のこれまでの生き方を悔やみ、「誰しも辛いとき・苦しいときはあるけれど、それが全てではない。だから自暴自棄にならず、幸せな瞬間のために生きてほしい」という思いをプリンに例えて主人公に伝えている一節です。
ぼくは基本的に悲観的でネガティブ思考が強く、どうしても苦しく辛い日々ばかりフラッシュバックしてしまいます。でも、それ以上に楽しい・幸せな時間があったはずだし、今後もあるはずです。だから、ここで逃げ出さず、どうにか乗り越えていこうと、背中を教えてくれた一節です。
目の前の仕事・日々をただ送るだけでなく、プリンの甘い部分(幸せ)を味わうために思考・時間を使っていきたいなと気づかせてくれました。
まとめ
世の中にはたくさんの啓発本があります。言っていることは根本的にはどれも同じかもしれません。本書も結局のところは同じようなことを言っているのかもしれません。
しかし、物語を通じて教えてくれることで、自分の人生と重ね合わせることができ、深く刻まれた気がします。
こんな素晴らしい作品を書いてくださった住野よる先生に感謝です。
僕の場合はアバズレさんの言葉が多く刺さりましたら、他にも登場人物はいます。読者それぞれに響く言葉があると思うので、ぜひ読んでみてください。