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Night Tempo「ザ・昭和グルーヴツアー」に行ってきた

12月4日、昭和歌謡を現代に蘇らせた韓国のトラックメイカー、Night Tempoの「ザ・昭和グルーヴツアー」が渋谷wombで開催された。

昭和グルーヴツアーのチケットが当たった時、リアルに天高く拳を突き上げていた。
Twitterでフジロックでの様子を見るたび、おれは参加できなかったのを悔やんでいたからだ。

あんなにNight Tempoを褒めちぎっていたのに……なんと情けないことか。だからこの昭和グルーヴツアーにかける思いが強かったのは言うまでもない。遂におれも中森明菜や八神純子で跳んだり跳ねたりできるのだ。

迎えた当日17時。事前に手に入れたNight Tempoデザインのフーディを纏い、渋谷wombに着いた。おれはクラブという文化に触れてこなかったのでめちゃくちゃ緊張した。半地下空間、タバコの匂い、実際アンダーグラウンドの雰囲気が辺りを包み込んでいる。来た場所間違えたか……?と恐る恐る中へ進むと、Night TempoのTシャツの人がいる!良かった!間違っていない。
来ている人は、若い人から実際に昭和歌謡をリアルタイムで聴いていた人まで。年齢幅がかなり広いようだった。
今日を待ちに待った人で待機スペースはごった返しており、熱気と期待に包まれている。

18時。スタッフの方に通され、二階に上がると、ワオ……ザ・昭和グルーヴ……。

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futurefunkが流れ、人々が体を揺らしてる……!!自分の周りにNight Tempoやfuturefunkについて知ってる人が少なかったのもあり、その光景だけで感動してしまった。
いる、自分が好きな物を好きな人が今ここに存在している。良かった、おれは今日ここに来るべくして来たのだ。音に体を揺らしながら心からそう思った。 

19時過ぎ、ついにNight Tempoが登場。「昭和」 とデカデカとプリントされたTシャツがカッコよく見えるのはこの人くらいだ。
一曲目から「カモメが翔んだ日」のリエディット。オーディエンスから歓声が上がる。
テンションがいきなりブチ上がった。控えめに乗っていたのがサビではもう跳ねまくっていた。

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VJがつくと視覚、聴覚から曲を体感できて最高。続く「君は1000%」や「ガラスの十代」で跳びながら流れる映像を見て、何故だか不意に高校の後夜祭を思い出してしまった。あの時もでっかいスピーカーから曲を浴びながらはしゃいでたな……と感傷に浸ってたら涙がボロボロ溢れてきていた。
昭和歌謡を聴くと懐かしくなるなんて言うが、おれはべつに当時聴いていたわけではない。でも、「木綿のハンカチーフ」や「おら東京さ行くだ」で号泣したのを思うと、やっぱり聴く人を揺さぶるパワーを秘めてるんだろうなあ。それに聴きはじめは全然知らない曲も、サビに入るとあの曲か!!ってなったり、曲のノリが自然と掴めていったりする感覚が楽しかった。
曲の合間にはNight Tempoの質問コーナーがあった。これがまた面白い。「昭和」Tシャツはどこで買ったの?って質問に元号変わる時期にドンキで買ったって答えてたのが好きでした。聖子派か明菜派かって質問に控えめに明菜って答えてたのも。曲にばかり注目してたけど、Night Tempo自身がめちゃくちゃ魅力的な人なんですよね。自然体で物腰の柔らかい感じが自分の想像してたイケイケのクラブDJ像とかけ離れてて、それが良さだなぁと。

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後半もテンション上がりっぱなしだ。「淋しい熱帯魚」からの「プレイバックpart2」で振りに合わせて踊るのが気持ちよかった。改めて思うのは、futurefunkによくある原曲の形をなくして新しいものを作るってやり方じゃないんですよね。原曲を過度に転調せずに、編集して歌って踊れる絶妙なバランスをNight Tempoは追求している。futurefunkの域を出て、これはもう昭和グルーヴって新ジャンルなんだ。

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竹内まりやの「プラスティック・ラブ」はfuture funkを聴きはじめたころに、Night Tempoの曲で好きになった思い出がある。なので、VJと共にかかったときは「おれが家で聞いてた曲が今流れてる…!しかもArtize Musicの映像つきじゃん…!!」とまた涙腺が刺激されボタボタ涙を零した。

目の前の本人が大好きな曲を流してくれている。その事実だけでおれの感情のメーターは振り切れ、ただただ感謝の気持ちしかなくなっていた。

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最後には松田聖子の「赤いスイートピー」を会場全員でカラオケ。世代もてんでバラバラで顔も知らないのに、皆歌えるのがすごい。歌っている時の高揚感、一体感は昭和グルーヴだ。

気づけば21時半を回っていた。本当にあっという間に3時間が過ぎていた。最高の時間だった。またいずれ日本でツアーをする時は絶対に行きたいと思います。忘れられない体験を本当にありがとうございました。

また会う時まで
バイビー!
(おわり)



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