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#恋愛
ヘリオス・ティガ・ドラゴン、社交ダンスに行く
人にそれぞれ氏名があるように、私の名前はヘリオス・ティガ・ドラゴンだった。
母はヘリオス・ティガ・満。父はヘリオス・ティガ・三郎。私は女の子でも独立独歩していけるよう「ドラゴン」と名付けられた。
そんな私は引っ越しの準備のため、荷造りをはじめていた。はじめるまでは、億劫だった気持ちも段ボールに荷物を詰めこむ中で小さくなっていった。
ベランダに西日が差し始めたころ、私の荷造りもいよいよ終わり
あたしの家にスカルライダーが転がり込んできた
「ねー、やめてくんない?学校まで迎えにくんの。」
コイツはスカルライダー。ウチの最悪の居候。
懲りずに校門前に停めてやがった。今日のあたしは目力強めで言ったけど、コイツは顔色一つ変えない。てか、顔色あんのか?
取り敢えず、あたしはコイツに聞こえるくらい舌打ちをかまして、別の帰り道を選んだ。
そもそも出会いが最悪だった。一年前の今日、つまりあたしの誕生日。
あたしは買ったピノ