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#日刀保

日刀保の審査申込があっという間に上限に達するので注意

日刀保の審査申込があっという間に上限に達するので注意

最近日刀保の保存、特保審査で上限数が設けられたのは記憶に新しいですが、よもやよもや、ここまで申請数の上限に達するのが早くなっているとは思いもしませんでした。

今日は4/1、月初めは何かしらの審査受付がある日です。
以前から出そう出そうと思い忘れていた刀装具の保存審査の受付、もしやっていたら申し込みたいと思い日刀保の審査スケジュールを見たみると、ちょうど刀装具の保存・特保審査受付開始日ではありませ

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横浜支部 刀持ち寄り鑑賞会(2024年1月)

横浜支部 刀持ち寄り鑑賞会(2024年1月)

今日は日刀保横浜支部の会員持ちより刀鑑賞会に参加しました。

今回は現代刀が中心でしたが、中でも靖要作と銘の入った短刀の姿と地鉄が特に美しく個人的にとても心惹かれるものがありました。
e-swordさんのサイトにこの刀匠の方の解説がありましたので引用させて頂きます。

柾がかった潤いのある地鉄に新藤五でもよく見る素剣の彫と裏には護摩箸の彫が施されています。

地鉄の良い作は見ていて清々しい気持ちに

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刀装具の審査に対する要望など

刀装具の審査に対する要望など

今年の2月頃に初めて刀装具を保存審査に出したところ、不合格判定となった鐔がありました。
それが以下です。

上記のように結構特徴が色濃く出ていたという事もあり個人的には桃山頃の埋忠の短刀鐔ではないかと考えていたのですが、残念ながら「製作年代若い」と一言あり不合格。

不合格という結果自体に文句があるわけではないのですが、せめて「製作年代若い」というのが「いつの時代を指しているのか」を明記頂きたかっ

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第69回 重要刀剣が誕生!傾向と分析

第69回 重要刀剣が誕生!傾向と分析

2023/12/8、第69回重要刀剣が誕生しました。
重要刀剣とは日刀保のHPを見ると以下のように定義されています。

古刀でも室町以降の物は基本在銘である必要があり、新刀や新々刀については在銘かつ生ぶ茎でないと合格の対象にならないというとても厳しい条件をクリアする必要があります。
そしてその中で更に出来が求められるので、合格は狭き門となっています。

合格数は第68回同様かなり絞られている様子が

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全国大会の祝賀式典&懇親会に参加してみて

全国大会の祝賀式典&懇親会に参加してみて

全国大会2日間が今日で終わりました。
私は今日は家の都合で参加出来なかったのですが、2日間連続で鑑賞を楽しまれた方も多かったようで、行かれた方お疲れ様でした。

さて全国大会には今回2つの参加プランがありました。
プランAは鑑賞会に加え、一本入札&祝賀式典&懇親会に参加出来ますが、プランBだとそれらに参加が出来ません。
つまりプランBは鑑賞会のみの参加となります。
個人的には祝賀式典&懇親会は無く

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重要刀装具の判断基準が難しい

重要刀装具の判断基準が難しい

そろそろ重要審査の申し込みが開始しますね。
刀装具の審査も刀と同様に保存、特別保存、重要、特別重要、と4種ありますが、特徴としては毎年の合格数が刀に比べて極端に少ない事が挙げられます。

概算ですが、毎年32点づつ位登録されていると仮定すると第1回から今までで大体2100点くらい重要指定を受けている事になります。
(あくまで概算ですので実際の数と異なります)
対して重要刀剣指定はこちらも概算ですが

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日刀保審査、受付数に上限が設定 (2023年11月受付分~)

日刀保審査、受付数に上限が設定 (2023年11月受付分~)

「刀剣美術  令和5年7月号」にて重大告知が行われました。
2023年11月受付分(10月事前申請開始分)より審査受付件数に上限が設けられることになったのです。

刀、刀装、刀装具の上限は以下の通りです。
尚ネット申請と書面申請それぞれに上限が設けられるようです。

保存・特保審査と、重要、特重審査で上限数が変わるのかなどの詳細はまだ分かりませんが、基本的には申請順(つまり早い物順)になる予感もし

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横浜支部刀鑑賞会(2023.5)

横浜支部刀鑑賞会(2023.5)

長らくコロナの影響で日刀保横浜支部は活動が中止していたのですが、確か3か月ほど前から活動を再開しており、今日ようやく都合が合ったので約2年半振に刀鑑賞会に参加してきました。

この期間中に辞められた方も多かったようで、今日の参加者は8名位だったでしょうか。コロナ前は倍位はいた気がするのでちょっと人数的にも寂しいものがありますが、その分刀はじっくり鑑賞できるので、鑑定刀を約2時間半じっくり見る事が出

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刀の啓蒙動画を見た人が刀趣味を引退するまでの架空の話

刀の啓蒙動画を見た人が刀趣味を引退するまでの架空の話

俺は石井圭太。最近日本刀に興味を持ち始めた大学生だ。
今までは美術館で見る程度だったが、何とも言えぬあの刀の美しい姿や刃文…。
昔からアニメやゲームでも日本刀は出て来る事が多かったから何というか憧れみたいなものがあった。
最近は時間があればネットで「日本刀」と検索しては色々な動画を見たり、刀を売っている刀剣店のサイトやフフオクなどを見て楽しんでいる。
見れば見るほど自分の刀が欲しくなってくる。

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刃切れの刀に価値は無いのか?

刃切れの刀に価値は無いのか?

日本美術刀剣保存協会(日刀保)では刃切れのある刀は現在鑑定審査に合格しない(出しても返品される)事になっています。
以下は日刀保の保存刀剣の審査基準ですが、刃切れとは明確に記載がないものの、鑑賞に堪えられないと判断されていると思われます。

因みに刃切れとは以下のようなもので、刃に対して垂直に細い割れのような物が入っているものを指します。

この刃切れが嫌われている理由としてはここを起点にして刀が

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【日本刀】保存、特保の鑑定書をファイリングしてみた

【日本刀】保存、特保の鑑定書をファイリングしてみた

保存刀剣(刀装具)、特別保存刀剣(刀装具)など物が増えると鑑定書が増えていくのですが、これが増えるとどこに何があるのかが段々と分からなくなってきます。
分からなくなって困るのは、いざ審査や下取に出そうとした時です。
該当の物を探すのが大変です。

という事で、クリアファイルに広げた状態で入れられたら素敵に思い、B4サイズのクリアファイルを買ってみました。

保存の鑑定書↓

特保の鑑定書↓

一言

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研ぎの良し悪しの判断が難しい

研ぎの良し悪しの判断が難しい

現代刀職展を見てふと感じた事ですが、研ぎの良し悪しの判断がとても難しい。一流工の作は元が良いので、研ぎが多少下手でも上手く見えると聞いた事がある。
素人的な考えでは、研いで良さを120まで引き出せる古名刀の作と、100までしか引き出せない二流工の作が仮にあるのであれば、古名刀の作が有利なのは想像に容易い。
なので古名刀の作を皆出品すれば良いのに…と思うのであるが、古名刀を若手で研ぐのは機会に恵まれ

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刀の鑑定書があてにならない、という人もいるけども

刀の鑑定書があてにならない、という人もいるけども

日本刀は骨董品の中でも稀で、多くの人から信頼されている第三者機関(日刀保)が定めた鑑定書が付いている物が多くあります。
刀剣店に行けば大抵この鑑定書が付いた物が売買されています。(鑑定書といっても効果のない「旧鑑定書」もあるので注意。詳しくはこちら)
基本的に鑑定書が付いていれば、市場では本物として扱われるので、刀の市場、つまり刀の値段に大きく影響を及ぼすのがこの鑑定書の有無だったりします。

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