第69回 重要刀剣が誕生!傾向と分析
2023/12/8、第69回重要刀剣が誕生しました。
重要刀剣とは日刀保のHPを見ると以下のように定義されています。
古刀でも室町以降の物は基本在銘である必要があり、新刀や新々刀については在銘かつ生ぶ茎でないと合格の対象にならないというとても厳しい条件をクリアする必要があります。
そしてその中で更に出来が求められるので、合格は狭き門となっています。
合格数は第68回同様かなり絞られている様子が伺えました。
今回も何か傾向などがあるか、過去と比較しながら傾向を調べて見ます。
①指定品一覧
(画像はこちらより転載しています)
②申請数と合格率
刀装を除いて近年刀剣と刀装具の合格率が極端に下がっている。
第68回と比較すると、刀の合格数が10ほど減少、刀装、刀装具は前回と同じ数合格。
但し刀装具は特に申請数が前回よりも90程多く、これにより合格率は下がっている。
③刀剣の内訳
・古刀の無銘在銘率
前回68回は在銘率が無銘率を上回り、審査の基準が変わったように思えたものの、今回はまたも無銘の指定品が約7割と大多数を占めるようになった。
これは概ね67回以前と同様の割合。
大銘物では無くても在銘で状態の良い物が受かる傾向が増えていくかも、と思ったが大銘極めが多い事からまだその傾向は見られなさそうである。
無銘品の出来が良い為なのだろうが、個人的には在銘品の希少性をもう少し重視してほしい気持ちもある。
例えば「出来8、状態7」の無銘刀と、「出来6、状態9」の在銘刀があれば、後者をもっと指定してほしいという気持がある。
マイナー刀工でも資料的に希少な作、大切にされてきた刀は例えば埋忠刀譜や光山押形を見ても沢山あるように思う。
・時代毎の内訳
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