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刀箱師の日本刀ブログ 中村圭佑
2025年1月16日 23:47
昨年とある刀剣店を尋ねた際に店の裏(奥の間とでも言うべきか)にポンと蓋が開いて何百枚と置かれていた鐔の中に1枚気になる物を見つける。棚卸の一環だろうか。遠目から見てその造り込みから桃山時代の埋忠なのは間違いないと近づいて手に取らせて頂いたところ、しっとりとした黒錆かつ薄手の鉄に、なんとも詫びた捻り耳を有し、よく分からない図柄の透かしが施されている鐔が。銘を見ると埋忠明寿とある。その造り込