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刀箱師の日本刀ブログ 中村圭佑
2024年9月21日 23:53
以前手に入れた以下の室町頃の平安城鐔には鹿が描かれているわけだが、同時期とされる蝦夷や古美濃、金家などの鹿のデザインを見てみることにする。何か共通性が見られるかも、と期待して。①蝦夷鹿の体毛が丸や線で描かれていたりなど敢えて異なる表現をされているのが興味深い。よく見ると角の有るオスは体毛を棒線で、メスは丸で描かれている事が分かる。②古美濃金工美濃彫りより抜粋・秋草に鹿図小柄(古美濃)
2024年9月5日 11:17
「371g」とやたらと分厚くやたらと重い銀の覆輪がかけられた実戦に使うには向いていなさそうな山銅鐔。家紋のような銀の紋様が取り付けられている。アイヌ鐔によく見られる特徴に似ている気がする。北海道のお店で購入したのでその可能性も高いかもしれません。横85.9×縦84×耳9.9(切羽台厚7.9㎜)、371g覆輪の接続部。覆輪の接続部が茎孔の真下にくる鐔は多いが、この鐔は少し右方にずれ
2024年9月4日 22:40
平戸鐔と言えば代表的な金工で江戸初期の平戸住国重を思い出すが、この金工は真鍮地を用いて双龍図の描かれる事の多い特徴的な鐔を多く作っている。中には珍しくアルファベットを彫り込んだ物も存在しており、南蛮の影響を受けていたように感じる作が多い。今回紹介する鐔は無銘で鑑定書も取っているわけではないものの、出来からして平戸鐔の印象を強く受ける。・全体写真横82.5×縦82.9×耳厚8.9㎜(切羽台厚4