【うつ】もう1つのうつ•双極性障害、そのあと。
20201211
引用:マンガでわかるうつ病のリアル
こころの陽だまり
「うつ病」と一括りにしても様々な状態がうかがえるため、可能性としての状態の遷移を書き留めておきたいと思います。
もしかしたら、うつ病だと思っていたら違っているかもしれません(当然、遊月さんも)。
うつ病と双極性障害は非常に似ており、うつ病と診断されても、数年後には双極性障害と診断されることもあります。
もともとは躁うつ病とも呼ばれています。
双極性障害とは、
エネルギーの高まった「躁状態」
低下している「うつ状態」
この 2つの気分の間で波がある病気で、実際に症状を書いてみるとわかりやすいのですが、見た目ではとても判断がつきにくく、専門家でも判断が難しいため、うつ病と診断されることも多いです。
双極性障害には Ⅰ 型と Ⅱ 型に分類され、躁症状の程度によって決まります。
Ⅰ 型「躁状態」と「うつ状態」
Ⅱ 型「軽躁状態」と「うつ状態」で気分の波がみられる
双極性障害には何らかの脳の機能異常があると考えられています。しかし、そのメカニズムは定かではありません。
<原因1>
遺伝の影響が強いとされている
環境やストレスなども大きな影響があると考えられている
なりやすい性格傾向(循環気質、執着気質)
<原因2:養育環境>
感情表出が多い(High Expressed Emotion:HEE)家族。
家族が本人に対して批判的であったり、過保護であったりと感情的な関りが強すぎることは、双極性障害の発症要因ともなる。とくに母親との関係性は非常に重要。
<判断基準の難しさ>
調子がいい(躁)を普通と思ってしまう
うつ状態が長く、見分けにくい
合併症が多い(不安症、パーソナリティ障害、摂食障害など)
近年では、双極性スペクトラムと考える概念がアキスカルらによって提唱されています。
また、本質的には他の原因があり、気分の波につながっている病気もあります。例えば、
境界性パーソナリティ障害
ADHD
診察を重ねていくうちに、少しずつ病気の本質が見えてくることがわかるようになってきます。
このように「うつ病」だと思っていたら違っていたという可能性も考えられるわけです。まずは家系に双極性障害の方がいないか確認してみることも、付き合っていく上で大事かもしれません。
もちろん、状態によって適用される薬も変わってきます。薬に関しては非常に細かく分類されてくるため、ここでは触れません。
うつ病だと思ってて、なかなか薬の効果がないなど長引くようであれば、これらを疑ってみると道が開けるかもしれません。
あくまで可能性の問題であることをご了承ください。