本当の自分は何をしたいのか?〜これまでのキャリアを振り返る〜
どうも、東京都武蔵野市の現役公務員、吉崎です。
昨年に引き続き、公務員仲間が企画してくれたイベント「公務員で綴る Advent Calendar 2023」に参加し、そのテーマについて書いています。
今年も企画してくれたくぎさんに感謝です!かたじけない!
2023年を振り返る
さて、テーマは”2023年を振り返る”ということで、今年もいろいろな事にチャレンジした年だったなぁと思っています。ざっとこんな感じです。
本当の私は何者なのか?何をしたいのか?
上記の他にも、産業振興課長としての業務や2児の父親としての役割等もたくさんありましたが、それらも含めた今年1年間を振り返ってみて、
「(本当の)私は一体何者で、一体何をしたいのか?」
という疑問や探究心が沸々と湧いてきました。
そこで、今回は”2023年を振り返る”というテーマを超拡大解釈して(笑)、これまでの自分のキャリアを振り返ってみたいと思います。
講演等でいつも使っている自己紹介用のスライドはこんな感じです。
ルーツや背景
数年前に家系図を作ったことがあるのですが、どうやら我が祖先(初代)は、明治維新の戊辰戦争で避難してきた女性(清水という姓)が吉崎夫妻に預けた養子らしいです。(詳しくは分からないので諸説ありw)
その初代から数えて、私は5代目(NARUTO-ナルト-の火影で言えば綱手様)という歴史的には浅い家系ですが、生まれ育った会津の魂みたいなものはあると勝手に思っています。(「什の掟」とかそういうやつ)
高校卒業&一浪までは会津で過ごしますが、大学から上京し現在に至ります。
今にして思えば、明治大学経営学部で学んだことも大きな影響があったと思います。
入学当時は別に経営に興味があった訳ではありませんが、実家が自営業だった事もあり、大学で学ぶ内に少しづつ興味が湧いてきたのは事実です。
土づくり(新人〜5年目くらい)
最初の配属先である防災課では、経験豊富な上司や先輩職員に市役所のイロハを教えていただきました。中でも影響が大きかったのは、後に副市長にもなられた部長の存在でした。
特に市民や関係団体等との信頼関係の築き方や人前での講演等はピカイチでした。新人である私を色々なところに連れて行ってくださったので、その背中を見て話し方やプレゼン方法等を学びました。プレゼン用のパワポ作りもここで鍛えられました。
初めての異動では企画調整課に配属されましたが、ここでもやはり超優秀な上司や先輩方に鍛えていただきました。
この時、直属の係長として私にロジカル思考の面白さ等を教えてくれたのが、現在は株式会社といろの代表取締役でGallup認定ストレングスコーチでもある齋藤綾治さんでした。
また、企画調整課は市の最上位計画である長期計画(他自治体では総合計画とも呼ばれる)を策定する部署であり、市全体で何が起きていて何が課題なのか等の情報が集まってくる部署でもあるので、毎日のように部長や課長、係長、時には他部署の部課長や理事者(市長や副市長)も入って激論が交わされていました。
まさに議論のシャワーを浴びているような状態でしたので、自然と自分の視野が広がり、視座も高くなっていったので、市全体を俯瞰して見ることができるようになったと思います。
ここまでの経験で、だいぶ自分のキャリアの基礎となる土づくりができたのではないかと思っています。
種まき(5〜10年目くらい)
企画調整課の次は、健康課に異動しました。
健康課は保健センターという市役所とは別の建物に職場があり、健康診査や母子保健事業等を行っており、私は予防接種や歯科検診、介護予防事業等を担当していました。
この時(2014年)に「早稲田大学マニフェスト研究所の人材マネジメント部会(通称「人マネ」)に参加してみないか?」と人事課から声が掛かり、武蔵野市の第1期生として参加することになりました。
これが今後の私のキャリアを方向づけるきっかけだったかもしれません。
人マネでは、とにかく「対話」を鍛えられました。
当時の私は、「公務員とは縁の下の力持ちであり、影に徹するべき。表に出て目立ってはいけない。ましてや、下っ端の自分が生意気にも発言などしない方が良い」と思っていたので、人マネで全国の多様な公務員と出会い、彼らの多くが自由に自分の考えを発言している様を目の当たりにして、「え!?公務員でもこんなに発言して良いんだ!?」と雷に打たれたような衝撃を受けたのを覚えていますw
人マネに参加したことで、プレゼンで一方的に話すことや討論で相手を論破することとは違う、対話を通して自分の考えを発言する事の大切さや楽しさに気づくことができました。
芽生え(10〜15年目くらい)
私のキャリアを形成する上で最も影響を及ぼしたのが、多摩信用金庫への派遣(2年間)でした。
年齢的にも自分のキャリア形成に悩み始めた時で、一度市役所の外に出てみたい、今の組織や環境を客観的に外から見てみたい、と思っていたタイミングでまたもや人事課から打診がありました。
主に創業支援と事業承継支援に携わりました。
創業支援では、創業希望者の個別相談を受けたり、創業塾やスクール、セミナー等を企画運営したりする中で、創業者や講師等たくさんの人との出会いがありました。
事業承継支援では、会社を訪問して現役の社長さんの話を聞きながら、後継者へのバトンタッチの支援をしたり、M&Aの仲介をしたり、後継者を集めてスクールを開催したりと、普通は絶対に知ることのできない領域で貴重な経験をさせてもらいました。
それまで市役所の中しか知らなかった私にとっては、外の世界と繋がることがこんなに刺激的で楽しいものだとは思いもよりませんでした。
特に、人と繋がることの面白さを教えてもらいました。
創業者、講師や専門家、社長や後継者、何より多摩信用金庫の職員さんや私と同じように他市から派遣されていた公務員仲間には大いに刺激をもらいましたし、今でも切磋琢磨し合える関係だと思っています。
そんな人との出会いを通じて、私は自分の強みに気づくことができました。
それは、人前で話すことが得意であり、好きなんだということでした。
何かを説明したり、解説したり、教えたり、プレゼンしたり、司会進行したり、ファシリテートしたり、、、。
この強みに気づいて、認めてあげられたことで、自分に自信が持てるようになった気がしています。
また、ビジネスや経営、マーケティング等の面白さや奥深さにすっかり魅了されました。
noteを始めたのもそれがきっかけでした。
派遣から戻ると、今度はふるさと納税の担当になりました。
それまで、武蔵野市ではふるさと納税制度は活用していませんでしたが、流出額の大きさも無視できるものではなくなり、初めて活用することとなりました。
担当係長になったものの、特に部下もいない一人担当でしたので、一から仕組みを作り上げるのは大変でしたが、ポータルサイトの運営者や受付業務等の委託業者、市内の返礼品を提供してくれるお店や事業者の方々などと信頼関係を築いていく過程は楽しいものでした。
さらに2018年からは認定NPO法人サービスグラントでプロボノ活動にも取り組みました。(以下のマガジンにまとめてあるのでここでは割愛します)
市役所内外の人たちと多く繋がることで、その人脈を生かせる場面も増えてくるし、自分一人では辿り着けないところに行くことができるようになる感じが、今でも楽しく、達成感にもつながっています。
この木なんの木?気になる木?(15年目〜現在)
さて、コロナ禍真っ只中となった2020年以降は、一気にオンラインが浸透し、私もオンライン市役所や地方公務員を応援するメディアHOLGを始めとしたオンラインコミュニティに参加することで、さらに人脈が広がりました。
オンライン市役所では、2022年8月から半年間、毎週木曜日の庁内放送のパーソナリティをさせてもらいました。
ここでも起業家をゲストに招いて話を伺っていました。
HOLGでは「辞めない公務員」というイベントもやらせていただきました。
長野県松本市の田中裕子さん、京都府長岡京市の清原茂史さんと一緒に企画し、ゲストには神戸市の長井伸晃さんを招いてお話をしました。
このイベントを通して様々なコメントや反響をいただき、同じように悩んでいる公務員仲間と支え合うことができたような気がしています。
さて、ここまで「土づくり→種まき→芽生え」と見てきましたが、果たして、今の私はどんな花を咲かせようとしているのか?
はたまた、「この木なんの木」と言ってもらえるような大樹になろうとしているのか?
はっきり言って、まだまだ見えていませんw
だけど、「気になる木」にはなりたいな〜とも思いますw
少なくとも、これまでの振り返りで自分の好きなことや強みはだんだん見えてきたと感じています。
おそらくは、これからまたいろんな人と出会い、様々な経験をしていく中で、変わることもあるかもしれないし、変わらないものもあるんだろうとは思いますが、少しだけ「本当の自分」の輪郭が見えてきたような気がします。
今年の「公務員で綴る Advent Calendar 2023」は、テーマを拡大解釈してしまったため、またもや長文になってしまいました。かたじけない。
最後まで読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。
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