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外国人にワクワク楽しく働いてもらう為に (3) 外国人労働者を受け入れる企業側での対策の全体像
このnoteでは、外国人労働者の受け入れを検討されている中小企業の皆様が、外国人労働者に働きがいを感じてもらいながら生き生き働いてもらえるような環境を作る為のお手伝いをさせて頂いています。
前回は、外国人労働者を受け入れる企業の皆さんが「郷に入れば郷に従うべし」と突き放すのではなく、双方が歩み寄りながらお互いが無理なく過ごせる環境を作ることが重要だというお話をさせて頂きました。
「じゃあその為にはどうすればいいのか?」、今回からその具体的な方法についてお話しさせて頂きます。まずは、外国人労働者を受け入れる企業側での具体的な対策の全体像を俯瞰したいと思います。
外国人労働者を受け入れる企業側での対策の全体像
中小企業診断士が企業診断をさせて頂く際の経営組織の運営に関するチェック項目として従業員のモチベーションが含まれますが、その理論的裏付けとしてよく利用されるマズローの欲求5段階説を使って、外国人労働者を受け入れた場合に受け入れる企業側でどのような支援が必要かをまとめてみましたので、以下の表を参照ください。
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マズロー欲求5段階説に基づいた各対応の重要性分析
マズローの欲求5段階説を外国人労働者が日本に来て御社でどれだけのモチベーションを感じ、失踪するようなことなくワクワク楽しく長期間働いてくれるかというケースに当てはめて考えてみましょう。
まず、基本的な欲求である生理的欲求や安全欲求の部分を充足させられない場合には仕事どころではありません。その場合には、この場を逃げたい、他の機会を探したいという気持ちにさせてしまうでしょう。
一方、これら低次の欲求を充足させることができれば、行動の誘因とすることができますが、充足度が増大するにつれてその欲求は次第に誘因としての地位を失い、より高次の欲求に関して関心が向けられ順次階層を上り詰めていくと考えられています。つまり、仮に低次の欲求が満たされて初期の定着に成功したとしても、その上位の組織への帰属意識や承認欲求が満たされなければ、だんだん不安になってもっと良い機会があるのではないかと考え始めてしまうということが考えられます。
そして、所属や承認の欲求まで満たすことができた場合には、人間にとって最も高次な欲求である自己実現の欲求だけは他の欲求と異なり、充足が更に欲求の強さを増幅するとされていますので、やればやるだけ楽しくワクワクと仕事をしてもらえるという状況に持ち込めるという訳です。
今後は、この分類に従い基本的な部分から最終的には外国人労働者の自己実現に至る部分まで、具体的にどのように対応すべきか、日本企業の海外事業での事例なども踏まえつつ一緒に考えていきたいと思います。