多文化共生のモデル大泉に学ぶ(テレ朝ニュースより)
外国籍住民が2割を超えた群馬県大泉町は、多文化共生の成功例として知られています。その現状と、そうした共生を進めるために地方自治体や地域がどのような取り組みをしてきたのかが紹介されていますので是非ご覧ください。
お互いの文化を理解する為に「世界のグルメ横丁」というイベントが行われていたり、自治体が(最も住民の多いブラジル人対応の為に)ポルトガル語通訳を職員として採用するなどの事例が紹介されていますが、当方が最も重要だと感じたのは「文化の通訳」制度です。
これは、地元の外国人住人にボランティアとして「文化の通訳」になってもらい、その方々を通じて母国語で日本でのマナー、文化、習慣、制度などについて説明してもらうことで日本での生活に必要な知識を多くの外国人住民に理解してもらおうという取り組みです。既に793人ものボランティアが参加しており、平素の活動に加えて台風など緊急情報を連絡する必要がある場合には、この方々がポルトガル語・スペイン語・英語・ベトナム語等で各々を母国語とする住民の皆さんへの連絡役となっているということです。
別の記事を拝見した際には、大泉町で働く外国人労働者の方の中には、「この町が好きなので、東京では給与がもっと高いからと言って直ぐには転職していかない」という方も多いということも聞きました。こうした外国人労働者を地域住民として受け入れていこうとする取り組みが、長い目で見ると外国人労働者の都会への流出を防止する重要な方策になりうるということを感じます。
皆さんの地域でも、今後外国人労働者が増えてくる場合には、こうした地域住民の皆さんとの相互理解を促進する為の方策について是非地方自治体の皆さんとも協力して進めていって頂ければと思います。