【詩】起き抜け
寝ぼけまなこの空雲は
うすく やけに ぼんやりと
まとわる被膜につつまれて
あかい 飛沫を浴びせている
燃えてあふれ出る耀やきが
視座のもがきを眩ませる
あぁ 雄々しき瞬たきよ
猛けき 熱ぼりよ
あまねく 命を燃やし
余すことなく 灼いていく
存在は 意図のない企らみだ
息するものも せぬものも
地軸の支配にもて遊ばれ
公転自転にほだされる
見よ 億年の空の果て
揺るぎなき 沈黙の海原を
君は いずこともなく駆けていく
©2024 Hiroshi Kasumi
いいなと思ったら応援しよう!
お読みいただき有難うございます。
よい詩が書けるよう、日々精進してまいります。