ハグの力~子育てに悩むあなたへ~2
この連載はシングルマザーとして2人の息子を育て上げた筆者が、今、まさに子育ての渦中で悩んでいる方へ送るメッセージです。
今日は生まれてきたばかりの新生児の子育てについて書きます。
死ぬかと思うほど痛い思いをしてお産を切り抜けたお母さん。ここで質問です。新生児を育てる大変さはみんな平等だと思いますか?
答えはノーです。私は2人の赤ちゃんを産みましたが、長男は大泣き王子、次男は眠り王子でした。2人産んだからこそ比較ができました。
長男は昼も夜もとにかく続けて寝てくれませんでした。私の腕の中だけぐっすり眠るのです。2時間抱き続けると腕が痛くなります。そっとベッドに寝かせようとするとパッと目を開け、
「ギャーーーーッ、ギャーーーーッ」
と泣き続けるのです。
二男はベッドでおとなしくしていたかと思うと、いつの間にか寝ていました。夜も一度も起きなかったと記憶しています。
同じ赤ちゃんでもこんなに違うんです。新生児の子育てに苦しんでいる人は、たまたま大泣き王子があたっただけです。あなたの子育てが悪いわけではありません。大家族ならば、誰かが相手をしてくれるので気が紛れますが、核家族の場合、お母さんと赤ちゃんは1対1です。本当につらいですよね。
子育てノイローゼになり、子供を殺めてしまったり、無理心中する人の気持ちは痛いほどわかります。私ももう少しで過ちを犯すところでした。1日中続く泣き声に、精神が追い詰められていきました。
おむつを替えても、おっぱいをあげても、まったく眠ってくれません。抱っこし続けるしかありません。そのままベッドに放置してみたらなんと2時間も泣き続けたのです。私は自分の両耳を押さえて、
「わぁぁぁぁっ」
と叫びました。
そして、ほんの一瞬ではありますが、私は長男の顔に座布団を押し当てたのです。すぐに我に返って抱き上げましたが、その時の自責の念は35年経っても忘れることができません。
それから私は長男に対して無理に寝かせることは諦めました。抱いていて欲しいなら、とことん抱いていてあげようと思いました。3カ月検診で長男は難病かもしれないと告げられます。
きっと身体がつらくて泣いていたのでしょう。わかってあげられなくて申し訳ないと思いました。
新生児の子育てはみんな平等ではありません。大泣き王子、王女を授かったお母さん、もう少しで楽になります。抱き癖など気にせずにいっぱい抱いてあげてください、。
次回は1から2歳の子育てについて書きます。
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