真夏の石和温泉滞在記
4年半振りに温泉へ
金曜日に有給休暇を取得し重要な任務のため、平日昼下がりの新宿駅発特急かいじ23号に乗車しました。
特急かいじで西へ
重要な任務と書くと大げさでしたが要は旅行です。
旅行の趣旨は温泉に入ってのんびりすることです。
ただこの1点のために一路、西へ向かいました。
温泉以外は目的も無く、灼熱の新宿駅を移動して体を冷やすため昼間っからハイボールを飲みました。
多摩川を越えて
多摩川を越えると目に見えて緑が多くなり旅をしている実感が湧きました。
山間部を走ると車窓からソーラーパネルの多さが印象に残りました。
耕作放棄地、屋根の上にも頻繁に見かけました。
石和温泉駅に到着
14時を少し回る頃、目的地の石和温泉駅に到着しました。
石和温泉は大学囲碁部の最後の合宿で訪れた時以来です。
当時より駅舎も改修され新しくなり、駅にある観光案内所でワインの試飲もできると聞いて寄ってみました。
300円前後で1種類をテイスティングすることができます。
駅舎は新しくなりましたが、足湯は昔と変わらず利用できました。
最後の合宿の時も少し早く来て足湯に浸かって同窓を待っていたっけ…。
14時過ぎで暑さ極まる時でしたが、当時を回顧しつつ暫し足湯に浸かりました。
日の出温泉へ
そろそろ本日の宿へ向かいます。
石和温泉駅から徒歩10分程の所にある日の出温泉です。
日の出温泉は温泉ブログを書かれている方の記事を拝見して知りました。
山裾にある落ち着いた雰囲気の一軒宿です。
石和温泉街とは反対方向へ向かいます。
葡萄畑を抜けて川を越えればすぐですが、雲行きが怪しくなってきました。
案の定、宿に着いた途端に夕立となり、雷鳴も轟いていたので良い時にチェックインできました。
ぬるま湯が最高!
宿に着いて外は雷雨となり、早速温泉に入りました。
ここまで読んで頂いた読者の方は、真夏の暑さの中、温泉でゆっくりできるのか?と疑問に持たれた方もいらっしゃるでしょう。
私も旅の計画を立案する段階で懸念し、件のブログの夏にオススメのぬるま湯特集という記事を拝見して実行に移しました。
温泉は内湯のみですが、広々とした湯舟は足を延ばすのに十分です。
ぬるめのお湯と熱めの湯が4:1で分かれていて、ぬるめのお湯は筆舌に尽くしがたい気持ちよさでした。
熱めのお湯と交互に入れば整います。
温度は37℃に保たれ熱すぎずぬるすぎない適温のため、チェックアウトするまで3回に分けて6時間ほど入っていました。
湯上りは読みたかった本を読む
到着してすぐに2時間入り、夕食まではデジタルデトックスを兼ねて読みたかった本を読みました。
遠雷と蝉時雨を聞きながら読書する時間は何よりの贅沢です。
夕食
いよいよ夕食です。
食後も温泉に入ろうと思っていたのでアルコールは固辞しました。
写真の左下からトウモロコシの混ぜご飯、酢の物、刺身、そうめん、季節の天ぷら、魚の煮つけ、桃(丸々1個!)、ステーキと至れり尽くせりです。
桃が丸々1個出てきたのは、流石フルーツ王国山梨。
酢の物は賽の目状の長芋とホタテの貝柱が乗っていました。
前者はネバネバ、後者は海産繋がりで相性が良く、色合いもキレイなので参考になりました。
鰻入りの茶碗蒸しが最後に出てきました。
一足早い土用の丑の日です。
トウモロコシのご飯は刻んだ生姜と昆布が入っていました。
色合いだけでなく味もトウモロコシの風味が美味しく、おかわりもしました。
アルコールを頼まなかったのが功を奏したか、デザートの桃まで完食することができました(お酒が入るとすぐに満腹になるし、桃を刃物で捌く自信がありません)。
大自然の音に癒されて
夕食後はまた2時間お風呂に入りました。
夕食前の入浴は雷鳴が轟いていましたが、日が沈むと浴槽が虫の聲に包まれていました。
私以外に誰もいなかったので、考え事をする贅沢な時間となりました。
風呂上がりは小説の続きや詰碁を解きつつ、宿の備え付けのグラスでビールを飲み23時には就寝しました。
一番風呂と物の怪?
翌朝5時。カーテンを閉めずに寝たので自然に目が醒めました。
朝食前に再度温泉へ。
この手の旅館は日付が変わると男女の浴槽が変わることがあります。
眠い眼で浴槽が変わっていないことを確認していたら向こうから何かやって来る気配がしました。
宿の人なら挨拶しようと思いましたが、どうも人ではありません。
床を這うように闇から何かがこちらに迫ってきました。
読んでいた『家守綺譚』にも怪異の類が出てきます。
まだ夢の中なのかそれとも物語に引きずり込まれたか…。
そう身構えていると姿を現したのは…猫でした。
どうやら看板猫のようで、人慣れしていてめっちゃモフモフできました。
朝食
3度目の湯舟は朝日でやうやう白くなりゆく山際を眺めつつ静かな時間でした。
2時間浸かり朝食まで『家守綺譚』を読み切りました。
朝食のデザートに葡萄と桃が出ました。
読了した小説の最後にも葡萄が登場します。
甘くて瑞々しい葡萄と桃を美味しく頂きました。
近場のワイナリーへ
朝食後は一眠りしつつ、チェックアウト後は最寄りのワイナリーを見学しました。
ワインの作り方や雑学を学べる博物館のようになっていました。
地下なので外の暑さが嘘のようです。
お土産で自分用にワインを1本購入し家路へ向かいます。
旅の終わりに
念願だった温泉旅行に行けました。
567禍で旅行はおろか出歩くのもままならない日々が続きましたが、やっと元の平穏な日々が戻ってきた気がします。
気ままに温泉旅行ができる幸福を嚙み締めつつ、石和温泉を後にしました。
簡単にまとめるつもりが、原稿用紙7枚程度になってしまいました。
写真も多いので長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございます。
読者様も素敵な夏休みをお過ごしください!
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