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食事法 小話

 健康の為に玄米を食べるようになってから半年がたった。皮っぽくざらざらと口の中に残る食感が気になっていた昔とは違い、好んでよく食べている。玄米が炊き上がった時の柔らかく甘い匂いは、一粒一粒が豊かに実り、水田を埋め尽くしている様が容易に思い描ける。

 11月の投稿では度々食をテーマにして書くことが多い(そしてこれからも何個かそういった投稿をする予定である)。今回もそれに追随して、食の話題である。

一日の食事


 一日の食事は、だいたい決まっている。神経質なきらいがあるので、なるべく朝晩の食事は変えずに、昼の活動時間だけ場合によっては変わるくらいにしてある。一食でも抜かしたり、増やしたりすると体調には問題がないが、心身に重大な影響が出るためだ。

 朝食はまず果物、仕事前であれば米粉のトーストに蜂蜜をかけたもの。たまに作ったジャムを少量塗って食べる。あたたかい紅茶を砂糖なしでのみこみ、机か玄関に向かって仕事の準備をする。昼は具入りのスープを何匙か大きな皿に入れて、半熟の卵一つと100gの玄米、そして多くの野菜。デザートにはパンケーキかその時楽しみに取っておいた甘味をコーヒーとともに楽しむ。夕食は粥かポタージュ、もしくは蒸しパン。これがいつもの食事内容である。
もちろん季節によって野菜やポタージュの内容は異なる。私は柑橘類が苦手なので一切そういったものは口にしない。どうしても足りない時にだけ、少しの肉か魚を昼に食べる
。それで充分である。

 この食事は私の尊敬する、かつてのチェコ大統領トマーシュ・マサリクの食事法にのっとっている。彼の人となりに関しては文献を各々読まれたし。私の語彙力では彼を十分に評価することはできない。3年前、彼についてのとある文献を読んだときに彼の毎日の食事法が描かれた箇所をみつけた。そこには上述したような食事法にベーコンをつけて半熟卵を抜いたような生活が書かれていた。ミーハーな私はそれをそっくりそのまま真似たというわけである。大体3年間続いているから、もうこれは習慣になったといっていいと思う。
 
この生活にしてから、変わった事はほとんどない。ほとんどないが、食に対する興味、1食の執着は格段に増えた。逆に腹を満たすためだけの食事、量に重きを置いた食事をすることは無くなった。3年間のなかで、私は食事内容の変化よりも大きな転換をしてきているので、食事法だけで変化したことなど今となっては知るすべがないのだ。

だが、あのよく煮込まれたインゲンマメとキャベツのスープのおいしさは、今だからこそ気づけていると思う。

 最近はめっきり酒を飲むことは無くなった。あってもハーブ酒か一本の小さいボトルワインを週末に飲むくらいである。

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