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#92 toponymの続きの謎に迫る

昨日時間がなくて書けなかったが、toponymの続き。前回の記事は何気なく書いたので、mozhi gengoさんに取り上げていただき、びっくりした。ありがたい話だ。

滲出とは

で、toponymこと地名由来の単語は、「滲出」が起こりやすい。滲出とは、ざっくり言うと、単語の一部が新しい意味をもつことをいう。堀田先生のVoicy#1085にある通り、例えばburgerは、hamburgerの一部であったburgerがburg「砦」→「町」の意味から離れ、食べ物の「バーガー」としての地位を持つようになった。遠く日本では、「月見バーガー」などとなった。もはや何がなんだかという感じである。

で、この滲出のよくある例として、日本語のサンドがある。例えば、コーヒーサンドなどだ。でも、英語ではBLTなどはあっても、例えば"cheese sand"など最後が-sandで終わっているサンドイッチはないようだ。

サンドの意味

実は先日、英語教師の知り合いに「Sandwich伯爵の、Sandwichは実は地名です。さて、海の近くでしょうか、山の近くでしょうか?」と問題を出して、「sand + wichで砂の港で、海でしたー!」と答えを言ったところ、ええ!?とびっくりしていた。聞くと、あのSandは砂かー!と驚いたとのことだった。どうも日本語のサンド(食べ物)のイメージが強すぎて、もともとの意味であるsand(砂)の意味が意識されていない感じだった。確かに、コーヒーサンドと聞き、「コーヒー砂」とすぐに思い浮かべる人生は、何かを失っている気もしないでもない

Toxicも巻き込まれ事故だ

上記のようにsandも砂であることを忘れ、パンと化している。食べ物ではこの滲出は起きやすい。上のmodhi gengoさんも、pumpkinの語源を丁寧に説明されている。日本語では、さらにケータイもそうだ。元々は「携帯」だが、現在では「お財布ケータイ」などと意味が変わっている。
そういう意味では、toxicも意味がかなり変わっている単語なので、ぜひ辞書で調べていただければと思う。

今日はそんなところです。

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