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リベラルアーツカレッジで教育を学ぶということ

こんにちは!

自己紹介に続く記事では、アメリカのリベラルアーツカレッジで教育学を学ぶってどんな感じなの?ということについて簡単に紹介できたらなと思います。

とはいいつつも、そもそもアメリカにはリベラルアーツカレッジ(Liberal Arts College)に分類される大学がおよそ200校あるといわれているので、私のはあくまでもその中の1校での様子、という程度に受け取っていただけたらと思います!

そもそもリベラルアーツカレッジってなに?と思っている方は、留学フェローシップというNPOがウェブサイトに簡単にまとめてくれているので、是非こちらをご覧ください!私もアメリカの大学についてリサーチしていた頃、わかりやすくてよく利用させていただいていたサイトです。

それでは、以下の項目で紹介していけたらと思います!

「教育を学ぶ=先生になる勉強」ではないこと

大学で教育を学んでいるというと「先生になる勉強してるの?」と思われる方もいると思いますが、

私の大学では教育学を勉強していても、必ずしも先生になる勉強をしているとは限りません。

実際に、私は教育学を専攻の一つとして学んでいますが、教員免許を取るための準備は一切していません。(私の大学があるペンシルバニア州ではグリーンカードがないとそもそも教員免許が取得できないという決まりがあるので、教員免許を取るための準備をしたとしても、日本国籍しかもっていない私は試験を受けて取得すること自体できないのですが...。)

もちろん、教員免許を取る学生も一定数いるので、そのような学生は、教職を取らない学生に比べて追加で必修となる授業があったり、普段の授業に加えて日本と同様に実習があったりする、といったイメージです。


そうすると、「先生になる勉強をしないのなら、教育って具体的にはどういう勉強をしているの?」ということになりますが、

私の大学では、教育を「教える」ということに限定せずに、もっと広い意味で捉えて授業がつくられているように感じます。

用意されている授業の中には、

教育心理学や特別支援教育、バイリンガル教育、カリキュラムと実践といった現場に近い部分の教育について学ぶもの

に加えて、

教育政策や比較教育学、教育と格差・差別・移民など、社会という大きなくくりの中に教育がどのように関わり、絡み合っているのかについて考えていく

そんな内容のものも用意されています。(私の大学の教育学の授業のラインアップを見たい方はこちらから。)

私の大学のようなリベラルアーツ大学では、2年生まで専攻を決めずに幅広い分野の授業を取れる上に、専攻を決めた後も基本的には専攻にあまり縛られず自由に授業が選択できるからこそ、

教育以外の授業で学んだことと、教育の授業で学ぶことを交差させ、つながりを見つけながら学びを広げていけることがひとつ大きな魅力だと感じています。

教育学には必修の授業がほとんどない!

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大学で授業が行われる建物のひとつ

このように教育を広くとらえていることに加えて、私の大学で教育を学ぶ中にはもうひとつ特徴があります。

教育学を専攻する学生として、上記で述べたような授業の中で「必修」とされる授業が入門の授業1つを除いてないということです。入門さえ取ってしまえば、それ以降は提供されている授業の中から自由に選んで履修していくといったイメージです。

例えば私は、1年目の1学期目から毎学期ひとつずつ教育学の授業を履修しているのですが、これまでで次のようなものを選択してきました:

・教育学入門(教育学をいずれ専攻にしたい場合は必修)

(ちなみに、この入門授業もただ基礎となる教育理論を学ぶだけでなく、自分が受けてきた教育を振り返ることを通して、自分が置かれてきた環境を大学にきて初めて客観的にみることができる、私の大学では "Life changing"=人生を左右する授業 と学生に絶賛される授業のひとつです。)

・Educational Activism(教育改革のために活動する先生や学生保護者について学ぶ授業)

・Comparative Education(比較教育学)

・Educational Psychology(教育心理学)

・Teaching Diverse Young Learners(多様なバックグラウンドをもつ子供たちの教育について様々な観点から学ぶ授業)

入門以外必修ではなく、授業を選択していく上で必ず守らなければならない順番もほとんどないので、毎回新しい授業の時は顔ぶれが変わり、同じ授業を一緒に取ってきた学生は今まで1人もいませんでした(笑)それくらい自由度の高いカリキュラムが組まれているのです。

授業はセミナー形式のものが多い

「同じ授業を一緒に取ってきた学生が1人もいなかった」と書きましたが、なんでそんなこと言い切れるの?と思われる方もいるかもしれません。

私の大学では、教育学の授業の約半数が定員15人以下、一番多い授業でも30人となっており、少人数授業にこだわっているのです。

これまで一番小さい授業はクラスメイトが私以外に9人しかいませんでした(笑)

これは教育学に限らず、私の大学では一般的にいえることで、大学全体でも一番大きい授業が120人ほどと、どの授業をとっても4か月の学期が終わる頃にはだいたいの顔ぶれを覚えてしまう、ということが起こるのです。

少人数であるからこそ、一人ひとりに教授の目が行き届き、授業の中でも充実した議論が生まれやすいということが挙げられるのだと思います。

最後に

今回はリベラルアーツカレッジである私の大学で、教育学を学ぶってどんな感じなの?ということについて簡単に紹介してきました!

教育を学ぶことに限らず、リベラルアーツカレッジで学ぶ上で見受けられる特徴についても触れてきましたが、今後はこの記事で紹介したことをベースに学生生活の中で得た気づきや学びなども共有していけたらいいなと思っています:)

それでは、また!

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