一週間、日記をつける
朝
雑音じゃ主役になれない イヤホンを忘れた今日は全部他人事
冷え込んで個の輪郭を強くする 孤独ではなく朝を恨んだ
一週間
日曜日、貨物列車を見送った自分が嫌で仕方なかった。
月曜日、踏んだ地面が枯れてゆく妄想を動力源に歩く。
火曜日、何気なく撮る夕焼けの出来映えばかり気にして消した。
水曜日、すれ違う人全員に人格があると気付いて駄目だ。
木曜日、自分の許し方は知らない。足の痛みは湯に溶けてゆく。
金曜日、眠剤なしの夜は眠るには長く起きるにも長い。
土曜日、生きた日を重ねただけなのに、明日もやってくるらしかった。
夜
ドライヤーの風を一番弱くして駆け足だった今日、取り戻す