7歳男子にとっての"恋"とは
「お母さん、”失恋”って、こういうことなんでしょ?」と言って、指でハートを作り、それを半分に壊した息子。突然何を言い出すんや?と思っていたら、どうやら、ゲーム”あつまれどうぶつの森”をする中で、”失恋”という言葉と、それについてのジェスチャーを学んだようだ。
息子に、「そうね。そうやって表すこともあるね。じゃあ”失恋”ってどんな気持ちかはわかる?そもそも”恋”ってどんなことかわかる?」と尋ねると、首をかしげた。そして、7歳男子と交わしたやりとりがこちら。
息子「恋っていうのは、人を好きになるってことなんでしょ」
私「そうやね。好きな人はいる?」
息子「じゃあ僕は好きな人いるから恋してるってことだね」
私「誰が好きなん?」
息子「〇〇と△△と□□(全て男友達)。お父さんとお母さんとねえねも好き」
私「確かにそれも”好き”っていう気持ちやし、”好きな人”ではあるけど、それを”恋”とは言わへんよ」
息子「じゃあ、どういうのが”恋”?」
私「”どきどきする”っていう気持ちはわかる?いろんなときに”どきどき”って感じることがあるやろ?その中でも、例えば誰かと話をしたり、その人と一緒にいるだけで”どきどき”って感じたら、それがその人に”恋”してるってことになるかな」
息子「どきどきするときいっぱいある!みんなの前で歌ったり劇をしたりするときに”どきどき”する!」
私「その”どきどき”は恋じゃない」
息子「1人で留守番してるときにピンポンが鳴って”どきっ”てするのは?」
私「それもちがう」
息子「勝手にお菓子食べてるときにお母さんに見つかって”どきっ”てするのは?」
私「ちゃうな」
息子「学校のロッカーに荷物を入れてるときに、Mr. Baker(ちょっと怖い先生)に話しかけられて"どきっ"てしたこともある」
私「ちゃうわ」
息子「洗い物するときにコップ落として"どきっ"は?」
私「全部ちゃう。要するに、あなたはまだ"恋"する"どきどき"っていう気持ちを知らないの。それは説明してわかるようなものじゃなくて、自分がその気持ちになってみて初めてわかることなんよ。もし、いつかその"どきっ"てして、これが"恋"かも?って思うことがあったら、お母さんに教えてな」
息子「わかった」
息子の"どきどき"の例えがなんとも7歳男子らしくて笑えた。最近、ああ言えばこう言う、ああ言えば上祐(って今の人は知らんか)で、口が達者に生意気になってきたけれど、そういう所は、まだまだ幼くて可愛いのだ。
そんな息子にも、いつの日か"恋するどきどき"を感じる日が来るのだろう。今日の会話では、それを感じたら教えると言ってくれたけれど、きっと、その日が来ても教えてくれないんだろうな。どんな人を好きになり、どんな恋をして、どんな失恋をするのだろう。まだ恋を知らない君が、恋を知るその日が来たら、きっと私のことを"好き"だなんて言ってくれなくなるんだろうな。