あらゆるコンテンツに訪れる「終わり」
この間、FF14の自動継続課金を切って休止したんだけど、感慨とか悲しさとかはそんなに感じなかった。
というのも他にハマっているコンテンツはあるし、何らかのコンテンツに対するモチベが低下して辞めちゃうのは、これが初回ではなかったからだ。
筆者にとってFF14は精神的大黒柱ではない。このゲームを始めてから今までそうならないよう努めてきた。
Twitterの垢(雑多垢)にもFF14の話題はほんのちょっと。(ほぼ)自キャラのスクショなんて上げない。フレンドもフォローしない。おしゃれ装備もよく考えてなるべく年に数回のセールで購入。FCやCWLSも同調圧力が強くないところに所属する……とガチ勢にはちょっと勿体無く見える遊び方をしていた。
漆黒のヴィランズに脳を焼かれていた時、つまり一番FF14大好き!ってなってた頃でさえも「FF14にハマれている今この時を精一杯楽しもう!」っていつか辞める前提の心境だったのだ。
この世のどんなコンテンツでもハマれなくなる「何か」はいずれやってくる。単純な飽き。作り手への失望。リアルの生活環境の激変。そして自身の病気や死等々。特にFF14は方々からの話を聞けば聞くほど属人性の高い要素によって飛躍してきたコンテンツ(主に吉田P/Dおよび石川夏子氏)だと強く認識していたからこそ、いつかその人たちに起因する終わりが来るんだろうと言う気持ちで楽しんでいたのだ。
「寂しいけど吉田P/Dが降りたらこのゲームにも辞めたくなるような『何らかの波』がやってくるのかなあ」
といつも漠然と考えてたが、吉田氏が退職する前にそれがやってくるとは夢にも思わなかった。
……できれば来ないで欲しかったな。
Twitter(X)を見渡すだけでもおはナントカみたいなタグつけてポートレートをアップする人、ストアで新しいおしゃれ装備が追加されればいの一番に購入する人、付属エモートのために数万はくだらないフィギュアを購入する人……そういうプレイスタイルもFF14を満喫する方法としてアリだと心から思う。
しかしFF14(MMORPG)というゲームは自然と本人の人生に残された限りある時間やお金をそれに注ぎ込ませていき、「FF14が人生の一部」という状態を作り出す。注ぎ込んできた時間とお金のことを考えればすっぱり辞めるのも容易ではないので、更に時間とお金を投資するというループが完成するから、自然とFF14に人生をつぎ込むようになっていく。おそらく本人も気づかないうちに。
それだけ入れ込んできたサービスがある日終了したとしたら……長年人生の一部だったものが無くなったとしたら、精神的ダメージが小さいなんて事はあり得ないと思う。FF14に限らず一つの何かにハマり過ぎるのは良くない……いや、個人の自由だけど、メンタル的な健康には確実に悪影響を及ぼすと思う。
SNSでしばしば見られる光景だが、比較的真っ当な批判でもそれを封殺しようとする肯定派がいるのは当然だろう。本人が人生の一部を投資したものを批判されることはすなわち本人の人生の何割かを批判ないし否定される事とほぼ同じなのだから。配信者のファンネルとかもっと酷いのに比べれば可愛いもんだが。
閑話休題。
とにかく最近のFF14を楽しめる人たちはそのまま楽しめばいいと思う。しかし違和感や失望の感情を抱く人は、休止する事を強くおすすめする。FF14に注ぎ込んできた時間を他の事に充てる好機みたいなもんだ。
どうせ休止してもアカウントのデータは残り続ける。そのまま再開せず引退するのもいいし、何年後かに不満に思ってた要素が改善されたら再開してもいい。休止は不可逆な変化ではない。気軽にやって大丈夫だ。
嫌味に聞こえるかもしれないが吉田P/Dも「休止してもいい」って言ってるし。
この先、FF14を再開できるだけの希望が示されればいいなと筆者も思っている。
元々スクウェアのゲームが好きだしファイナルファンタジーも好きだ。気の合うフレンドと引き合わせてくれたFF14は好きだし、好きなゲームならいつまでも、できる事ならサービス終了までずっと面白く刺激的であってほしい。何より他人に安心してすすめられるファイナルファンタジーであってほしいからだ。
以上。