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ホン日のおすすめ:「其礼成心中」

三谷幸喜さん、大好きなんです。舞台も行くし、行けなかったらDVDなんかを購入したりして。BSで舞台やる時は見たことあっても録画したり。人形劇からドラマ・映画・エッセーもろもろ、大好きなんです。

そんな三谷作品より、一冊。子供の水泳の待ち時間にサクサク読むのにちょうどよい一冊。

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「曽根崎心中」(近松門左衛門)はご存知だと思うのですが、これは「其礼成心中(それなりしんじゅう)」。タイトルからして三谷さんらしい。「曽根崎心中」の影響で、曽根崎・天神の森にある饅頭屋さんは大打撃を受けるわけです。そんな縁起の悪い場所の饅頭なんて誰が買うか!って。そういうの、現代でもありますよね。人気作品に取り上げられた場所、人が殺到したり本の中の出来事を自分もまねたりするけれど、実は元々そこにいる人たちは大迷惑で――みたいな。で、その饅頭屋さんは「これ以上ここで心中されたらたまらん!」と自主的に夜回りをするわけです。すると、早速そこで心中しようとしていた若い二人を見つけ――というところから始まるわけです。物語の最終的な展開は、ああ、三谷さんらしいなという印象でした。他の作品でもよく見られる技法というか、そういうものも見られたし。この作品、三谷さん初の文楽に挑んだ作品なんですよね。賛否両論かもしれませんけど、ご本人が言っているように、「特別ではない、一般の人たちの物語を掘り下げる」それが、この作品のメインテーマだと。

私には、それが伝わってた作品だと思いました。ところどころの現代的表現に引っかかる方もいるかもしれませんけど、でも、もしかしたら当時、本当にこんなことあったんじゃないかなーなんて。読みながら想像もできたし、思わず吹き出してしまったり。楽しく拝見で来た一冊でした。演劇と合わせて是非!


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MIKKO
皆さんの貴重な時間を楽しく過ごしていただけるような、気軽に読めるエッセーなどを中心に書いています。いつかフォトエッセー集を出せるといいなと夢を見て。応援していただけたら、とても嬉しいです!声援だけでもOK^^宜しくお願いします。