ホン日のおすすめ:「名画は嘘をつく」
先日、「すぐやる人」と「やれない人」の習慣をtwitterでも紹介したところ、作者の塚本亮先生がいいねをくださいました。ありがとうございます!著名な先生方にもこんな拙いツイートが見ていただけるという、SNSの利便性。そういった部分では素敵なツールだと思います。
さて本日は、ガラッと趣向を変えた本を一冊。
楽しく、面白く読める本がいいなと思って、息抜きで読んでみました。絵画って、好きな人は好きだけれど、有名なものくらいは知っているかなあ、というのが大部分じゃないかなと思うのです。受験勉強で美術史を少し勉強したー、程度で。
この本の中にもたくさんの絵画が出てきます。まあ、画家名とタイトル、だいたいどんな内容の絵なのか、くらいは知っている絵も多い。もちろんその解釈がすべて正しいかどうかは画家本人ではないのでわかりませんけど、これまでなんとなーく知っていた絵に「え、こんな意味が!」とか「へえ、こんな事情が」とか。ちょっとゾッとする解釈や、思わず唸ってしまうような解釈まで色々と楽しめて、頭をリフレッシュ&知識を増やす目的で読むと楽しいかもしれませんね。
ちなみに、ムンクの「叫び」ですが。一般的に「中央のあの人物が何か叫んでいる絵」と解釈する人が多いらしい、というのにちょっと驚きました。あの絵はどう見ても、「何かから自分を守っている(何かの叫びから自分を守っている)」ようにしか見えなかった……なんて。これも固定概念かもしれませんけど。
不勉強で知らなかったのですが、レンブラントの「ペリシテ人に目をつぶされるサムソン」という作品。私はオケにいた時、何度も「サムソンとデリラ」(カミーユ・サン=サーンス作のオペラ。そのうちの、バッカナールという曲が有名)を演奏してきたわけですが、なんとなーくしか背景を勉強していなかったので、この二人の間に何があったのか、知らなかった。なのでこの絵画の説明を読み、再び曲を聞いたときにゾッとしました――すごいな、作曲家。ああ、こういうイメージで、こんなことがあったことを、こう表現したのかと。バッカナールという曲が、どんな場面で流れる曲なのかと。不勉強な自分が情けなくなりました。もし当時、曲だけでなくこの絵の存在も知っていたら、もっともっと深く、メロディを奏でることができたんだろうな。そう思いました。
Youtubeさんにバッカナールの演奏がありましたので、URL共有させてもらいます。こんな素敵な曲です。でもこの曲の背景にあるものを考えると――ゾクゾクする!