犯罪の需要と供給。被害者の選び方。
「犯罪は、犯罪の機会を欲する者(加害者)と犯罪の機会を与える者(被害者)との、需要と供給が一致した時に起きる」という言葉がある。
犯罪者は供給を待っている。街角に「周囲を気にしている人」と「まったく周囲を気にしていない人」がいたら、犯罪者は後者を選ぶ。つまり「比較して弱いほう。比較して邪魔くさくないほう」を選ぶ。つまり他人よりも「周囲を気にしているフリ」をしていれば狙われにくい。
歩きスマホは「比較して弱いほう」の最たる例。「自分は周囲を一切気にしていません。どうぞ犯罪のターゲットにして下さい」という看板をぶら下げているようなもの。スマホの通知が来たら、一度周りを確認してから、ヘソの高さではなくアゴの高さにスマホを持って操作するようにする。これだけで「私は周囲を見ているよ」というサインを犯罪者に送ることができる。
人気(ひとけ)のない場所が危ないのも同じ理屈で「比較する人がいない」ので、あなたがターゲットにされる。
旅行先の街角で現金を見せるのも「私は警戒心がありません」という合図。犯罪者はあなたを尾行して一番良いタイミングで犯罪を犯す。
犯罪者の気持ちになってみると、犯罪を犯すリスク(危険)に見合うリターン(収穫)が無い場合には犯罪を犯さない(異常者は別だが)。抵抗されそう、通報されそうな相手は選ばない。加害者から選ばれない人になるのが最大の護身術。