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稽古歴40年。少林寺拳法を経て極真空手を15年。実践的な技法を学ぶために空手のルーツ沖…

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稽古歴40年。少林寺拳法を経て極真空手を15年。実践的な技法を学ぶために空手のルーツ沖縄空手に再入門し沖縄空手5段師範練士。沖縄古武術も修行したが飽き足らず古流柔術師範を取得。現在は古流総合武術(剣術、柔術、合気、杖術)を日常的に稽古。護身術へのアウトプットを模索中。

マガジン

  • 武術を護身術に進化させる

    格闘技や武道と護身術の違いを日々考えている日記です。

最近の記事

刃物を見たら逃げる。銃声を聞いたら伏せる。

当たり前のことなんですが、徴兵制もなく、訓練できていない日本人はこれができない。 刃物を見ても「自分の所には来ないから大丈夫だろう」、銃声や爆発音が聞こえても「何が起きているのか知りたいから覗いてみよう」。正常性バイアスというヤツですね。 その一瞬の油断が生死を分けます。 特に武術の稽古で護身術をやっている人は要注意です。刃物を見たら「制圧しよう」とか思っていませんか。護身のハズなのに戦う事が前提になっていませんか? 練習で刃物に慣れることは大切ですが「練習の雰囲気」

    • 東南アジア旅行先での現金持ち歩き

      いまインドネシアにいます。 アジアの観光業が盛んな国は、コロナ禍が明けて元気を取り戻してますね。勢いを感じます。 観光地は観光客あっての商売なので、基本的にはお客に向かっての重犯罪は少ない傾向があります。しかしコロナ禍で経済的ダメージを受けた人達がインフレの中で生き残るために犯罪を犯すケースも少なくありません。軽犯罪は増える傾向にあります。その国の人達が悪いのではなく、コロナで犯罪者の割合が増えたととらえるべきです。 犯罪はコスパの比較論です。 いろんな観光客がいた場合、

      • 不安に流される前に考えるクセをつけよう

        コロナ禍で明らかになったこと。 それはメディアやネットが異常に不安を煽(あお)っているということです。 「不安を煽って、それを解決するためという名目のビジネス」 「危害を加える態度を見せて、金品を奪う犯罪」 とても似ていると思わないでしょうか。 世紀末に新興宗教が台頭したように「不安」はお金になるのです。 たとえば「抗菌」って必要なんでしょうか。 清潔にすることは感染症などの観点から大切なことではありますが、99.99%もの細菌を除去してしまっては、人間の生物としてのチ

        • 片手で戦ってみよう

          護身術。時には利き手が使えない想定で練習してみてください。 私はフルコンタクト空手の選手時代に、練習で右手をケガをした時は左手で戦う練習をしていました。最初は練習を休んでいたんですが、ある時「こんな貴重なチャンスは有効に使わなければ」と思ったんです。 左足をケガしたらサウスポーに構えて戦ってみる。利き手をポケットに入れて反対の手だけで、相手の攻撃をしのいでみる。そこから見えてくる守り方や攻め方があり、凄い自信になります。 暴漢に襲われた時にまず対処に使うのは利き手。その

        刃物を見たら逃げる。銃声を聞いたら伏せる。

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        • 武術を護身術に進化させる
          27本

        記事

          安いと荒れる

          いまの日本は「安い」が正義だという風潮がありますが、それは良いことなんでしょうか。 安い店の客層にはヤバイ奴も多いですよね。誰でも入れる場所には危ない奴も入りやすいんです。海外の安いバーではケンカが絶えません。 いまの日本はそれに近づいてる。 昭和の頃の「清貧」と違って、いまは貧困と犯罪は強い繋がりを持っています。外国人が危ないのではなく、フィルターを掛けずに誰でも入れてしまうのが危ないのです。 観光税や移民税で壁を作れば、善良な外国人が集まってきます。北海道のニセコが

          安いと荒れる

          いざとなったら退かない。最後まで諦めない。

          私は「群衆の中で正面から襲ってくる暴漢を避ける」というテロ対策訓練を経験したが、逃げ惑う群衆が自分の動きの障害になって思うように動けなかった。 群衆に突き飛ばされたところに暴漢が突っ込んできて、あえなく刺されてしまった。日頃から護身術として、突っ込んでくるナイフをサバく稽古をしていたのに全く使えなかった。これは衝撃の事実だった。それから毎年、テロ対策訓練に参加している。 列車内での刃物犯罪や、密室での暴漢への対応は、現場にいる群衆に邪魔されながら行うことになる。どんなに練

          いざとなったら退かない。最後まで諦めない。

          目で聞き、耳で観る

          護身にはリスク管理(予防策)とクライシス管理(犯罪に巻き込まれた時の対応)の2段階があって、大切なのはリスク管理のほう。事件が起こらないようにしておくこと。 護身術(クライシス管理)を学ぶのは心の余裕を持ってリスク管理するためなのだ。 その予防策で最近よく言われるのが「スマートフォンを覗き込みすぎないように」という言葉。 人間の目は本来、180°以上の視野角を持っていて、自分の左右にいる人が動いても、それを察知できる。 ところがスマホを見ていると(私の体感では)前方60

          目で聞き、耳で観る

          思考の護身術「情報ダイエット」

          海水浴で海に浮かんでると気が付かないうちに遠くまで流されている時がある。ピーチから見ていれば波の動きに気がつくのに。 同じようにネット情報の中に長時間いると、いつの間にか考えや判断力が流されて、自分の立ち位置がおかしくなっている。だから年に数回、ネットを遮断する「情報ダイエット」をやっています。家族の連絡と本当に必要なこと以外にはアクセスしない。 1週間ほどダイエットすると、情報の加速度や圧力を感じます。いろんな情報操作から自分の思考やマインドを守る護身術として、週末の2

          思考の護身術「情報ダイエット」

          武術家へ書道のすすめ

          数ヶ月前に写経を始めた。武術のとても良い稽古になっているのでお薦めしたい。 般若心経の262文字をただひたすら書き続けるだけなのだが、武術稽古で気をつけていることや目指していることと重なる部分が多く、本来は相手を置いて稽古すべき所作を1人でもカラダに刷り込むことができる点がありがたい。 筆と紙との間に発生するチカラの強弱や間合いなどが、武術での相手との接触点の扱いに似ている。書には自分の動きや意識がそのまま表れるので、それを見て反省しながら稽古を反復することができるのが良

          武術家へ書道のすすめ

          英語とAIスキルと護身術

          オーストラリアのワーキングホリデーに行った日本人の若者が仕事に就けず、帰国チケットも買えずに難民キャンプの食事の配給に並ぶという記事があった。 若者の立場からすれば、日本のように老人が特権階級に居座り「年金や医療費」という名の過剰な年貢を巻き上げ、年取った政治家が牛耳る国にはいたくない。若者は文字通りに難民化しているのだ。 かと言って今の大学は、それに立ち向かうほどのスキルも実力も教えてくれない。日本国内で労働階級として貢献するためのノウハウだけを伝授される。かたや先進国

          英語とAIスキルと護身術

          生涯現役(歳をとっても動けるコツ)

          スポーツだけでなく、武術や護身術の中にも、年齢を重ねて体力が落ちていく事を想定していないものがある。 戦うにしても逃げるにしても、日々訓練を重ねている人には可能だろうが、普通の人が50歳を越えてそうそうできるものではない。いかに「現役」を継続するかについて考えてみる。 登り坂と下り坂 落語の枕で聞いた話だが、人間にはその年齢なりの「役まわり」がある。  ・産まれて周囲を明るく照らす「赤ん坊」の役  ・元気に遊び、学び、未来へのチカラを蓄える「子供」の役  ・バリバリと働き

          生涯現役(歳をとっても動けるコツ)

          対テロ訓練メモ

          年に一度は外務省管轄で行う対テロ訓練に参加している。 そこで行った訓練を箇条書きでメモ。 具体的なテクニックは参加しないと理解できないが、考え方の参考になると思う。 銃声または爆発音が発生 ・地上に伏せる(A)   ・手は頭の上(後頭部)で組む     →落下物から頭部を守る   ・顔は横に向ける     →落下物等でケガしても他方の目を守るため     →右利きの人は右を向いたほうが良いか(左頭部を守る)   ・脚は大きく開く     →落下物でのケガを片方で済ませるため

          対テロ訓練メモ

          オリンピックと護身術を重ねてみる

          世の中にはホントに悪いヤツもいて、それでも負けちゃいけない。 相手が紳士的だとか道徳を分かっていると期待しちゃいけない。そこが日本式教育の弱い所。「話せばわかる」は通用しない。ルールで守られる事に慣れているから、いまの日本の武道スポーツは、技術的な部分ではなくマインドセットの面で護身術にならない。今回のオリンピックは反面教師になった。 遊び、スポーツ、武道、武士道、武術。 自分がどの立場で議論してるのかを自覚しないと話が噛み合わない。スポーツやってるのに気持ちだけ武道にな

          オリンピックと護身術を重ねてみる

          護身術は何を習えば良いか

          「護身術は何を習えば良いか」と聞かれることもある。 武術というものに関心を持ってから今日まで、進んでいろんな人に逢い、様々な技術や心を教わってきた。 1つの武術を突き詰める人もいれば、ある武術で発見した疑問を埋めようと、別の武術を学ぶ人もいる。結局はどの武術も同じことを目指しているんだが、それを学ぶ人の目指す所や、教える人の力量や目線によって到達点が変わってくる。 あなたが護身術を学びたい動機は何ですか? どうなりたいですか? 何かを学びたいと考えている人の参考になるか

          護身術は何を習えば良いか

          電車内での護身

          ここ数年、電車内での凶悪犯罪が増えている。大都市でのニュースが多いが、少し遅れて地方都市にも同様な犯罪が発生するのは周知の通りだ。バス内での犯罪も今後予想されるだろう。先日、電車で出張する機会があったので閉空間での身の守り方について考えてみた。 以前に東京で起きた事件の犯人は「なるべく多くの人間を殺すために止まる駅の少ない快速電車を選んだ」と供述している。このように、電車やバスの中で犯罪を犯す凶悪犯は最初から逃げるつもりがないケースもある。 逃げられない車内で逃げるつもり

          電車内での護身

          「常識を疑う」という護身術

          正解は無いのかもしれないが、生きていく上での護身術。 当たり前だと思われている事を疑問視してみる事、自分の頭で考え直してみることが安全に繋がる場合もある。 たとえば、高校から大学に進学することは人生にとって有効なのかを考えてみる。 人生のステージ選択の順番が「高校→大学」でいいのかを考えてみる。仕事を始めてから必要性を感じて「高校→仕事→大学」に行ってもいいのではないか。社会を知ってから学んだほうが学問は役に立つだろうし、大学で教えている内容はとても古いものが多い。それな

          「常識を疑う」という護身術