防空壕でも学ぶことを選び続ける勇気
今回は、私の好きな作家を紹介します。
犬養 道子(1921年4月20日 - 2017年7月24日)という、作家・評論家・教育者・慈善家がいます。10代後半に、とくに熱心に彼女の本を読みました。
彼女の親族には著名人が多いから、知らないふりをすれば一生楽に暮らせたでしょう。
緒方貞子さん(犬養 道子の従姉の娘)
日本の女性国際政治学者 (1927-2019)
国際連合の第8代 国連難民高等弁務官
(在任期間1991年 - 2000年)
犬養 毅(いぬかい つよし。犬養道子の父方の祖父)
1855年6月4日- 1932年5月15日
5.15事件で祖父を暗殺されています。
彼女は60代になって、私財を投じて難民支援に取り組みました。紛争地域にも行きました。
彼女はカトリック信徒、影響を受けた私は無神論・不可知論・宗教学の視点も尊重し、かつプロテスタントだから、犬養道子と価値観は異なります。
けれど、問題はそこじゃない。
第二次世界大戦の頃、東京も空襲を受けています。食料も配給制だから十分に食べられない。防空壕に避難しても命が助かるとは限らない。
彼女は防空壕でラテン語を勉強しています。
時代や価値観や性別を越えて、1人の人間として時間の使い方が素晴らしいと尊敬します。
何を信じているかや、どんな価値観かは、お互いを尊重すればいい。
多様性を保つことは苦しいこともある。
日本でも、高学歴であってもテロリストになった人々がいます。考えることをやめてしまう結果に思える。
生成AIが普及すれば、AIに考えてもらって考えるのをやめる人も現れると思う。現在も、エコーチェンバーやフィルターバブル、分断や格差の問題がある。考えることをやめてしまう人が増えたなら、今より社会が悪化するはずです。
だから、本を読もう。自然に触れよう。友達を作ろう。我々は、情報洪水という現代の「戦時下」にいるのかもしれない。
私もまた、「防空壕」でも学ぶことを選び続ける者でありたい。