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「無限回廊案内人」著者 千年 小学館 第2話 半径百センチ
ネタバレします。ネタバレ嫌いな方、読んでいる最中の方、気になるようなら読み流しを。
この話では、
反復と対比が頻繁に用いられています。
「あらすじ」
神出鬼没な喫茶店「アクアリウム」に訪れた、半引きこもりのオタク男性。世の中全てへの怒りを抱き、他者を叩くことで自尊心を維持している。彼は望んで現在の環境にあるのではないと言うものの、彼自身は半径100センチの空間で1日のほとんどを過ごしていた。
西尾維新「クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子」(文庫版)講談社文庫
※Franは戯言シリーズ読了済、できるだけ先入観を除いて考えたつもりです。
1 ( )と--の使い分け
( )は主人公(視点者)の感想
ダッシュは客観的事実の使い分け
2 一つのセリフ感の間に用いられる表現の繰り返し。
「ああ、それはいいんだ━━」から「どうせ、すぐに出かけることになるからさ」
間の8行の中で、「にこやかな笑顔」が4回繰り返されている。
にこやかな笑顔+主人公への影響がセットに
電撃文庫 甲田学人『断章のグリム Ⅰ 灰かぶり』 より序章
1 構成
今回分析していく、序章は
物語の前提の設定→登場人物の二人の話→二人の関係を踏まえての設定
という流れになっています。
主人公二人が物語の設定の間に挟み込まれているのですが、ここがこの序章でにポイントです。
物語の設定に挟まれているやりとりになるのですが、二人が出会うところや物語の始まりを描いているのではなく、始まりからは数日経っているという前提のもと話が進んでいます。
これが、二人のや
『黒猫王子の喫茶店 お客様は猫様です』高橋由太著 角川文庫
今月のテーマは、読み解き方と書き方。
今日は、キーワードの反復と説得力を中心にお話ししようかと思います。
1お金と主人公
この本では、繰り返し「主人公にお金がないこと」が記されています。
その理由として、
話の展開への説得力を持たせるためだと考えます。
主人公は勤めていた会社をクビになり、
家賃の支払いすらままならない状況に置かれているところから話が始まります。
先週分析したものと違うのは、物語