がんばって羽化をしてみた

みん、みん、みん、みん、みん、みん、みん、みん
みん、みん、みん、みん、みん、みん、みん、みん

ああ、うっせーわ。
こっちは気持ちよく眠っていたのに。

一足先に地上に出た連中が合唱コンクールしやがるから寝れたもんじゃねーわ。
おめーらは目覚まし時計かっつーの。

ああ、でも俺もそろそろ地上に出ねーとな。
本当はずっと寝てたいくらいだが、そうは問屋が卸さないってか。

よいしょ、よいしょ
よいしょ、よいしょ
よーいしょっとーー！

ふうー
これが地上か。
ああ、まぶしい。

よちよち歩きのままじゃ天敵に食われちまう。
さっさと「羽化」して飛べるようにならなきゃな。

おっ、いいところに石柱があるぞ。
あそこにするか。

ほいっ、ほいっ、ほいっ
ほいっ、ほいっ、ほいっ
ほーいっとーー！

やっと登れた。
もうこの時点でへとへとだが、大変なのはここからだ。
そう「羽化」である。
我々セミの場合は、いわゆる脱皮やね。
よしっ、始めるか。

一世一代の大勝負だ！

……

……

えーっと、どうやるんだったけ？

確か、背中に向かってこんな感じで、ふんっ！
うーん、思ったより皮が硬いぞ。

ふんっ、ふんっ、ふーんっ。
コイツが抜けそうで抜けない。

よっこいしょっーー！
ふうー、やっと抜けたぜ。

抜け殻は記念に置いておくか

えっ？なんで樹じゃなくて石柱で羽化したのかって。
だって見てくれよ、この羽化したてのボディーの色。
カブトムシの野郎にメロンと間違われたら、堪ったもんじゃねーし。

まっ、それはさておき。
これから子孫繁栄のために、姉ちゃんたちと、よろしくやって行かなきゃな。

で、お務めを終えたら、まだアレが残っている。
そうだな人間たちの言うところの「セミファイナル」って奴だ。
死んだふりして人間おどかすのって、おもしれーんだよな。

最後に一花咲かせるぜ。

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ちょっとだけ久しぶりにnote開くことが出来ました。
そう言えば「夏の1コマ」ってあったよな、と思い出し確認。

何と、今日がぎりぎり締め切りではないですか！
と言うことで、大急ぎで先日撮ったセミの「抜け殻」を投稿してみました。

ちなみに、横から見たらこんな感じ。

間に合ってよかった。