詩/ずっと春
ヴィヴィットピンクが好きな人は
自分の臓器の裏側を知っているの
あの子の長いまつ毛は
教室ではまるい日傘みたい
真っ白で裾のがくびれてるやつよ
私の茶色い心臓は
お風呂では冬の終わりの太陽
風がなくても涼しい熱線なの
ヴィヴィットピンクが好きな人は
それが永遠に続くからでしょう
永遠はデジタルだと思ったけど
0か1かでは言えないから
きっとこれは人間国宝の仕業ね
繊細で優しい彼は
この世界では家の外の朝顔
家に窓はなくて誰も住んでないの
あの子の長いまつ毛は
火葬場では一番の着火剤
太陽をよく見ておいて、春がきたら
取り扱いに注意してね
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