魂を実感するために その2 呼吸の発見
2021年の1月の気づき、呼吸について思い出しながら書いてみます。
武術なのですから、呼吸だって発見があるだろう、と思うかもしれません。ただ、私は「特別な呼吸」を求めずにずっと稽古をしてきました。呼吸は本来、意識しないもの、呼吸を意識した段階で普通からは遠ざかります。
とはいえ、時々、何年かおきにふと、気づいてしまう事もあります。その時には全力で探る、それが身体の声を聴き、従う私の稽古です(笑)。
よく、呼吸は顕在意識と無意識をつなぐもの、と言われたりします。
無意識のうちに行われている呼吸を意図的に変えていけば、意識をしない世界、境地に行けるといわれます。
まぁ、それもわかります。ただ、それはある意味、武器のようなもの。特別な意識になって大変身して大成果を得るチャンスかもしれませんが、同時に日常にいる大切な人たちを置き去りにしてしまう事かもしれません。
呼吸に発見があった時には注意をする、それを意識していた上での発見でした。
この発見に心惹かれたのは理由があります。それは手順ではなかったから。
呼吸本来が持っていた働きを邪魔していた、とわかったからです。これまで普通と思っていたことが普通ではなかった、と気づきました。
おそらくマスク生活の影響もあったのでしょう。マスクで普段の呼吸に制約が入り、何とかそれでも、快適を求めた時、息をするとは何か、と考えていたのかもしれません。呼吸をリズムで考えるのではなく、息が入り、通るルートを再確認したのです。
具体的には鼻から空気を取り込み、胸を膨らませ、その後、腹へと落とし、腰椎を意識して骨盤に送り出す。
骨盤にたまった息は胴体を満たすように貯まり、肘を送り出せば腕にまで届きます。身体の中を通っていく感覚があれば指先にまで空気で満たされる感覚を得るのも難しくないはず。文字では伝わりにくいかもしれませんが、身体は流れるようにできています。
どうしても骨や筋肉はしっかりしていて、意識が強くなってしまいます。身体の周りには空気があって、それらは卵のように白身を作り意識も出来ますが、それは想像力の割合が強く、イザとなると消えてしまいます。
しかし、呼吸はなくなりません。
苦しい時でも、そこに見つかるのが呼吸です。この呼吸を身体に満たす。それを知っていれば随分と違ってきます。
そして、身体に満たされた空気は骨や筋肉を助け、土台になります。
思えばこれが肉体的な身体から離れるきっかけになったのかもしれません。
元々、呼吸を整えれば気分も上がります。どんなに苦しくたって呼吸を止めるわけにはいきません。
どんな環境にいても、生かせるのが呼吸。まわりにこっそりとやっても、まったく平気(笑)。
簡単に言えば深い呼吸、という表現になるかと思います。リズムも関係ないし、ペースも関係ない。身体中へとめぐっていけ~っている程度で観察してみたらいいかと思います。
もう少し詳しく書いているものがあります。良ければどうぞ。
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