怪我の功名 その8 心臓と血液、当たり前なもの
自由、自由、自由
座骨を得て、何を得たのか、それは自由です。
「歩き方」が変わったわけですが、人にとって歩くという事がどれほど大切だったのか、とわかりました。
歩く力を得た事でこれは特別な事ではなく、当然、当たり前の事なのだ、とわかります。
そもそも、人間が人間になる前は動物だったわけです。
特に四つ足の動物は歩く事がとにかく大事。
それが人間の身体にも現れています。
前足は上半身でもなく、手でもない。
手でなければ、脳も大きくはなりません。
動く事によって、それぞれの生き方を決めているわけです。
歩く事によって得た力、それが自由でした。
いつの間にか手に依存している
しかし、今、歩く力というか、歩く必要がどんどんとなくなってしまっています。
人間は歩く事を十分楽しんで、それに飽き、また、必要に駆られて、「手」を使う力を得たのでしょう。手を使い切るために、骨盤をしっかりとさせる進化を遂げたように思います。
不便であった時代はまだ、歩く力も生きていく上では必要になったはず。歩く力もあって、その上で、手も使い、脳を大きくしていく。上下でバランスの取れた生活があったはずです。
しかし、今、便利な機械、道具にあふれた結果、歩く力は必要なくなり、手にばかり意識が集まるようになってしまいました。
ただ、これも進化、仕方ありません。今さら、不便な社会には戻れないのです。時間とはそういうもの、です。
心臓の働き
座骨を見つけ、自由を手に入れました。
しかし、座骨がなくても、人間は幸せなはず。これがなくては幸せになれない、そんなものはないはずです。
骨のシステムは非常に有効。座骨はそれを証明してくれました。
ただ、「骨よりも前にあるもの」もあったのです。
それが「心臓」です。
心臓と血管
心臓はポンプ。そして、全身に血を送り出しています。
血が通るところ、もちろん、それは血管。血が流れるホースが全身至るところへと延びています。
心臓が血を送るシステム、これは骨よりも奥にあるものです。骨より先に「流れ」を作っているもの、それが心臓と血管です。
流れが生まれているにも関わらず、それを使わず、骨を使っていた。何と贅沢な話なのでしょう。
流れを自覚し、骨も肉も使う。持っているものは全部使う。それが生きるという事なのだ、と思うようになりました。
気と血液
心臓から血液を流してみれば、動きが別人のように変わります。
普通(骨や筋肉主体の動き)では抑えられれば必ず、衝突が起きます。その衝突を回避するための柔らかさや、衝突に負けない強さをつい、求めてしまいます。
これは衝突ありきの考え方。それ以外の方法もある、それを知らなくてはなりません。
心臓から血液が先端へと流れる。
それが出来るようになると、身体は楽に動き始めます。流れに乗っているのですから、「当然」な事です。
ここでよく質問を受けます。
「これは気ではないのですか?」と。
確かに気の修練、知識がある人の場合、心臓の働きは気の流れとして見えるかもしれません。
しかし、私がそれを施す場合、気の流れは全く考えません。ただ、ひたすら、心臓から先端へ血液を流すぞ、それだけです。
こちらがそれを思い、触れれば、人の身体同士で感応作用が始まり、自然と相手の身体の中に心臓からの流れが生まれます。自覚は無くても、身体はそうなるのです。
大切なのは、血液だ、という事。
多くの人が気を練る時、リラックスした場でそれを行います。
リラックスしていれば、アルファ波、シーター波的なものでて、気のようなものを感じる事ができるでしょう。
しかし、人の頭が作り出した働きはイザという時役に立たない事が多いもの。ついつい、焦りや不安、恐怖が身体を緊張させ、流れを止めてしまいます。
しかし、こんな時にも心臓と血管は大丈夫。全く影響を受けません。
それどころか、ドキドキとする状況に、心臓は強く打ち出し、血液の流れもわかりやすくなるものです。
血が騒ぐ、というやつなんでしょう。それを自覚すれば、簡単に「流れ」を見つける事が出来るようになります。
気は元気の素。どうしたって、気分の上下に左右されやすいもの。
しかし、心臓は身体、肉体です。気とは違い、存在を疑う必要もなければ、信じる必要もありません。
心臓は毎日、毎分、毎瞬、休むことなく、血を全身に送り出しています。
動く前に血を騒がせ、全身へと流す。
心臓のシステムは骨のシステムよりも先に働くものです。それを忘れないでください。本当にありがたいものが奥の奥に潜んでいました。
完治の感覚
怪我の功名、もう少し続けたいと思います。
とは言え、この怪我から続く発見をだらだら書くのもわかりにくくなります。
一応のゴールを「完治の感覚」としたいと思います。この「完治」も心臓が教えてくれたものです。次回、もしくは次の次ぐらいには終わらせられたらなぁ、と思っています。
【つくば稽古予定】参加受付中
9/11 つくば稽古
つくば稽古では、今回の「怪我の功名」について、詳しくお伝えしたい思います。座骨と心臓、そして、そこから胎児の感覚、魂の感覚、もう大変です(笑)。気楽に、興味本位でご参加ください。
【定期稽古】
8/13(土)浜松
8/18(木)瀬戸ヒーリング
8/19(金)名古屋熱田
8/20(土)名古屋
8/24(水)午前名古屋、夕方大垣
8/26(金)名古屋東山
8/27(土)浜松
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