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スタンプカードの一つ目のスタンプがはじめから押されている理由
一言でいうと
目標に近づくほど活動の速度を増す。
活用シーン
マーケティング・組織マネジメント・モチベーションマネジメント
内容
ラン・キヴェッツの研究(2006年)
コーヒー店のスタンプカード。
カードがいっぱいになるとコーヒー一杯が無料となります。
この場合で、以下の二つの例で被験者の行動を観察しました。
A:スタンプを押すマスは10個。最初すべてのマスが空いている。
B:スタンプを押すマスは12個。最初から2マスはすでに押してある。
すると、双方同じ10個のスタンプが必要なのにもかかわらず、Bのカードを使う方が早くカードをいっぱいにする傾向があった。
心理学的に正しいプレゼン
スーザン・ワインチェンク (著)
こういった人の行動を「目標勾配効果」というそうです。
目標に近づくほど、行動を速くするのだそうです。
はじめてスタンプを押してもらう時、コーヒー1杯でスタンプを2個もらえるとしましょう。
Aの場合、スタンプをもらった時点で、最終目標地点(スタンプを10個ためる)までの2/10(1/5)の道のりをクリアしたと考えられます。
一方、Bの場合は、最終目標地点(スタンプを12個ためる)は0から数えると遠いわけですが、はじめの2マスのスタンプに加えて、今回、2つのスタンプをもらいました。つまり、合計4マス。すると、ゴールまでの道のりは、4/12(1/3)の道のりをクリアです。
残り4/5に対して、残り2/3ですから、Bのほうが割合としては目標に近いわけです。(ためるスタンプの数はおんなじなんですが)ここで目標勾配効果が出てくるわけです。「あと2/3だから結構いけるかも!?」と思って頑張る。いきなりラストスパートする人もいるかもしれませんね(苦笑)
私自身、いつもクリーニング屋さんのスタンプカードが「なぜはじめの一つは押してあるのか?」と疑問だったんですが、こんな心理効果を狙っていたのかもしれませんね。
これ、仕事をするときや、勉強をするとき、人や自分を動かすのに知っておいたほうがいい知識かもしれません。たとえば、子どもに漢字ドリルを10ページ進ませたいとき、昨日やった2ページも加算して「12ページのうち既に2ページも終わってるから、思ったより早くできるかもよ!?」なんて声かけするのもアリかもしれません。
仕事で言うなら、目標値との差をうまくカウントダウンすると、場が盛り上がったりすることもあるかもしれませんね。(やりすぎは禁物ですが)
うまーく使えると、すごく活用範囲の広い効果じゃないかと思います。
実は、こんなイベントに登壇することになりました。
よろしければご検討ください(^^)/
私はこんな本書いてる人です(^^)/
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