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志まや「御膳みそ 天然」
こちらも先述のお味噌と同じ「御膳みそ」で、出張時に求めたもの。
ラベルとお味噌の雰囲気に惹かれて。
「御膳みそ」という名称はよく目にしていたが、ちゃんと知らなかったので調べてみたところ、阿波藩主・蜂須賀公の御膳に供されたことからその名が由来するということだった。平安時代から藍染めに使用する藍の栽培が吉野川流域で盛んに行われており、その間作で育てられたのが大豆だったそう。やがて、鳴門の製塩で良質の塩が手に入ったことから、味噌づくりも盛んになり、藍に並ぶ特産品になったとか。戦国〜江戸時代に藍の需要が高まり、阿波の国は大変繁栄したそうだ。それが食生活にも影響し、普通は大豆メインで作られる味噌も、米麹の割合が通常よりも多い贅沢なものになったとか。現在、徳島県味噌工業組合の登録商標で、組合員事業者によってのみ作られているそうだ。
(下記URL内「志まや・味噌へのこだわり」と「かねこ・みその豆知識」を参照)
御膳みそは赤と白の両方があるそうだが、どちらかというと、厳密には赤系甘口味噌とカテゴライズされるようだ。この写真の「志まや」さんと、前回の「かねこみそ」さんのは阿波の赤系の方になる。先述で私が熱く語ったように、ご近所のおばさまのお味噌は白系でやはり讃岐のお味噌だが、熟成が進むと赤系甘口味噌に変化するのだと思う。
(下記「みその豆知識」を参照)
「志まや 御膳みそ 天然」の立ち姿が持つ、なんとも芳醇そうなお味噌の雰囲気は間違いなかった。コクがある味わいは、具材に負けずにうまくなじむ感じ。熟成で塩の角が取れて、旨味が強く甘味も引き立つ。鳴門わかめと油揚げは言わずもがな、ごぼうが入った豚汁などのしっかりした味の具材にもぴったり。
自分の口に合う美味しいお味噌は、具が少なくても、具が無くなってしまっても、単体だけでも相当美味しい。今回2つの御膳味噌を食べてよく分かった。私には、米麹の甘味と、まろやかな塩味と、旨味が必要らしい。結局、慣れ親しんだ味噌の味が一番ということだ。
これにて味噌ジプシーは終了。これからは、道の駅に行っても、基本になるお味噌は探さなくて良い。ちょっと寄り道したいとき用のお味噌だけ、気になったら買って帰ることにしよう。
みなさんの”いつもの”お味噌がどんなのか気になる。上記URLの「みその豆知識」の分類表で見ると面白のでぜひ。