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MONOKAKI TIPS

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小説家を目指す人、小説を書きたい人向けの小技、豆知識など。 現役作家が、日々学んだことをお伝えします。
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#小説講座

ご質問にお答えします(6)「回想シーンは使ってはいけない?」

 一部で大好評となっております(?)モノカキTIPSでございますけれども、続けざまにご質問を頂いたので、続けざまに質問回答編をお送りしようかと思います。今回のご質問は、こちら!  はい、ということでございまして、以前ご質問をお寄せ下さった方からの、再びの質問ということで。今回は、小説において「過去回想シーン」を使うのはあんまりよくないですかね、、、? というご質問。なんでしょう、言ってしまえば愚問でございますね!デビュー作のストーリーが、ほぼ全部、まるっと過去回想という僕に

ご質問にお答えします(5)「モノカキの糧とは? 正しい日本語とは?」

 さてさて、モノカキTIPS、今回は質問回答編でございます。質問を貰うというのは書き手にとっては面白いものでございます。例えば、音楽のライブだとか、カウンター越しで接客するお寿司屋さんだとか、そういうお客さんの反応がダイレクトで見えるお仕事とは違うので、ああ、僕の文章を読んでこう感じたのか、とか、新たな発見があっていいもんでございますね。  ということで、今回のご質問はこちら。  いえいえ、ぽちって頂けたのならはなまる満点でございます。楽しんで頂けたらいいなあ。  今回

ご質問にお答えします(4)「他作品と設定がかぶってしまうときは」

 モノカキTIPS、今回はご質問への回答でございます。ちょうどね、ネタに困った時に届くご質問。ありがたいものでございます。及時雨ですよこれ。宋江だなさては。意味不明な方はコチラを。  余計な話は置いておいて、今回のご質問は……!  はじめましてー。わーい  なるほどなるほど。まあ、こういったことはありますよね。何しろ好きなものだからしょうがない。でも、ご自分でもお気づきの通り、好きな作品の模倣だけでは新人賞を獲るのは難しいかもしれませんね。     では、少しお話して

【第7回】お手軽簡単!プロ作家直伝・爆裂小説上達術 ~その2~

   モノカキTIPS第7回は、前回に引き続き、お手軽に小説を書く力が爆上がりするという、なんともオイシイお話でございます。もうね、ある種の秘術みたいなもんなんで、なんなら有料にしたくてしょうがないんですけどもね。でも、noteでは記事のマネタイズはしないと一応決めているので、今回もなんと無料でお送りいたします。もしね、この記事、マガジンならお金払ってもよいな!と思って頂けるようなら、是非、著作を買って頂けると大変幸いでございます(著作一覧はコチラ)。そしてね、べた褒めレビ

【第6回】お手軽簡単!プロ作家直伝・爆裂小説上達術 ~その1~

 まあ、小説というのもタイトルが大事なんですけども、このnoteというのもタイトルが大事よなあー、と思いますよね。なんかこう、僕はわかりやすいタイトルってあんまり好きじゃなくて、シンプルに一言で、端的に言い表すようなのが好きなんですけど、それはやっぱり読み終わってから威力を発揮するものなのであって、読んでいない人を引き付けるものにはならなかったりします。  なのでね、「モノカキTIPS」については、わりと煽りめでタイトルをぶちかましているわけですけども、今回はわりかしタイト

【第5回】あなたはどっち?「全能神型作家」「憑依型作家」

 ここ最近は読者の方からの質問に頼り切りであったモノカキTIPSですけれども、今回はいつもの形式に戻りまして、僕が経験したことを元にしたお話でございます。  さて、物語を作るにあたっては作家それぞれいろいろ種々様々で、あまりこう固定化された作り方はない、ということを申し上げてきたのですけれども、ある一部分にフォーカスすると、結構作家を大別できるのではないか、というものもあります。  今回は、「全能神型」「憑依型」という、登場人物の描き出し方の大きな分類についてお話してみよう

ご質問にお答えします(2)「自分の文章力を把握する」

 慢性ネタ困り中のモノカキTIPSでございますけども、またも救世主、もとい質問が届きましたー。    今回の質問はこちら!でん!  「名も無き世界のエンドロール読みました」の時点で100点でございます。ありがとうございます。  肝心の質問内容は、「応募原稿の添削はどうしてましたか?」というものですかね。補足もいただきまして、「自分で書き上げた小説がちゃんとした小説になっているのかをどう判断すればいいですか?」というお話。  以前、モノカキTIPS第二回で、「ある程度正し

ご質問にお答えします(1)「作家養成所、専門学校について」

 さて、自分のお仕事にかまけてなかなか更新できないモノカキTIPSでございますが、今回は読んでくださっている方からご質問をいただきましたので、それにお答えしていこうかなあという、ネタ他力本願回でございます。ご質問お送りいただいた方、ありがとうございます。 ■さっそく質問内容 ということで、今回届いた質問はコチラ。  ご丁寧に、「ブログ見てます」のコメントも頂きました。萌えますね(死語)。  なるほど、質問の内容はよくわかります。将来、小説家になりたい!と思ったら、その道

【第4回】小すば新人賞応募締切直前!応募原稿を送る時に注意することスペシャル!

 さて、僕がいただいた小説すばる新人賞の応募期限が今月末に迫ってまいりましたのでね、今回のモノカキTIPSはちょこっと趣向を変えまして、「小説新人賞に応募する際の、誰も教えてくれない細かいこと」を語ってみようかなあと思います。  ハウトゥー本もね、いかにして面白い小説を書くか、というところまでは教えてくれますけども、応募原稿をどうするといいのか、みたいな、「そんなの自分で考えろよ」的なとこまでは教えてくれないんですよね。でも、新人賞に原稿を送った側は、もしや「原稿が読みにくい

【第3回】誰でも「小説家になれる可能性」を持っている。

 気がついたら、前回から随分経っちゃった、、、、  ちょっと自分のお仕事で手いっぱいでございまして。  すみません(てへ)。  さて、前回のTIPS第二回では、小説家になるために必要な能力についてご説明いたしました。おさらいがてら申しますと、小説家になるために必要なのは、「ある程度正しい日本語で、原稿用紙300~400枚程度の話が書ける能力」というものでしたね。おい、なめとんのかワレ、とお思いの方に、いやこれが難しいんですよ実際、というお話をさせていただきました。「正しい日

【第2回】小説家になるために必要な能力はただひとつ!

 さて、はじまりました「モノカキTIPS」第二回。  そもそも、「TIPS」ってなに?っていう方もいらっしゃると思うんですけど、現代語ですと「パソコンを使う時の裏技・テクニック集」みたいな意味なんですよね。そういうのもいずれ書けたらいいなと思うんですけど、どちらかというと、原義である「助言、アドバイス」の意味でとらえて頂けるといいかなと思います。まあ、助言!とかそんなえらそうなもんでもないんです。僕が勉強したことの発表会みたいなもんで。  そもそもですね、モノカキに有効な

【第1回】「小説家講座系サイト」を読んでも、小説家になんかなれないよ?

 さて、マガジン「モノカキTIPS」第一回ですが、「小説家になりたい人へ」などとのたまっておきながら、初回から存在を全否定するようなタイトルになってしまいました。そういった記事を書かれている方にケンカを売る意図などはもちろんございません。いやほんとに。  さて、では記念すべき第一回目で何が言いたいのかと言いますと、「小説家になるのに、有効な方法論なんかマジでない」という身も蓋もない大前提があるということです。これはもう、実際に商業作家として何冊か本を出版してみて僕が実感した