高杉晋作のぜんぜん船が進まない『東帆録』
高杉晋作の『東帆録』を読む。
1860年に藩から海軍修行のため、江戸行きを命じられた高杉晋作が江戸にむかう軍艦丙辰丸の航海で書き綴ったものだ。
2月25日に最初に藩から江戸行きを命じられて、
閏3月7日にあらためて江戸行きが命じられて、
3月30日にまた命がくだる…
って何段階やねん‼️というつっこみにはじまり
4月5日にやっと家を出た晋作坊ちゃんだが、「雨と風が悪いせいで、6〜12日は出発しないで終日、船中に座っていた。」ってあって
え⁉️6日もずっと動かない船の中で、何してんの?Netflixもないのに…
LINEも電話もないから、一回家帰ります、また出発できそうなら連絡ください。とか出来ないのかな。侍社会だから人権とかなさそうだもんね、船の中に漫画喫茶みたいなスペースないと、絶対無理だぁ。
と、以降もだいたい船が進んだり進まないの日記で、たまに上陸して会いたい人にあったりする内容。
現代に置き換えるとぞっとするくらい無駄な時間が多すぎる印象なんだけど、
高杉のことだからこの時間で船内の藩士とコミュニケーションをとったり、詩を練ったりしてたのだろうか。
むしろ、その暇な時間をどう過ごしたのかもっと書いておいてほしかったな。
ただ、出発前の船旅を心配する親に対して
「男児として宇宙の間に生まれたからには、筆やスズリの家来になど、なっていられません。」っていうのすごい可愛かった。