見出し画像

ある若者

朝のバスに、この春から乗るようになった、社会人1年目とおぼしき若者がいる。

写真は、ほとんど出かけなかった夏の間に
わずかに撮ったもの
ひさしぶりにトリミング
「報告(8/9投稿)」のとんぼを除き
夜のコーヒー(7/29投稿)」から
「予想外の展開(9/6投稿)」までと
今回投稿の ここまでの3枚は
すべて携帯撮影

乗った瞬間、車内の女性たちが色めき立つのがわかるほどの男前。運動で鍛えた贅肉ひとつない引き締まった身体と、俳優にしてもいいくらいの整った顔立ち。やや利かぬ気を帯びた目は鋭く澄んでいる。

ここからはカメラで撮ったもの

うまく撮れたためしがない
広小路通の人形・・・

暑くなりだしたころから、寝不足による疲れと絶えざる緊張、ほんの少しの怯えが目に現れ始めた。ほどなく皮膚のつやが無くなり、頬に白いまだらが浮かぶようになった。

好きな路地 広角で

暑さがすこしおさまりだしたころ、盛り上がるようだった筋肉が落ち始め、腹のまわりにすこしずつ肉がつきはじめた。間もなく疲れが顔の全面を覆い、別人のような表情をするようになった。乗ってから降りるまでの さして長くない時間に、私が気づいただけであくびを3回したことがある。

名古屋観光ホテル
ホテルの北側にある下園公園
尾張柳生家屋敷跡で、隠れた桜の名所

ところが、しばらくしてまた見かけたら、元気を回復し、元のモテる感じを取り戻しつつあるではないか。

地下鉄伏見駅近くの 長者町横丁入口
吸い込まれる〜

私はこの若者に同情していた。同情していたのだけれど、モテる感じになるにしたがい、同情が薄れ始める自分の感情を、一体どうすればいいのだろう。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?